【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語6【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 (ページ9)

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第254話ページ9

「(訓練だし･･･すぐに終われば、コネシマさんの疲労も少なくて済むよね･･･)」
Aは瞬間的にそう考えて、片手を差し出す。
「！？」
差し出されたAの手には、黒い短剣が現れた。
コネシマが驚く中、Aは出現した短剣を握りしめて構える。

　ヒュッ
「うおっ！？」
Aが振るった短剣は、コネシマの頬を擦る。
「(目の横狙ったけど、すごいな･･･避けた･･･)」
Aはコネシマの身体能力に感心しつつ、短剣での攻撃を続ける。
コネシマはポケットから折りたたみ式ナイフを取り出し、Aの短剣攻撃を防ぐ。
「(いつもの防御態勢から攻撃態勢に変わっとる･･･！！)」
コネシマは多少かすり傷を作りながらも、Aの攻撃をナイフで防いだり身体を動かして躱す。
「その短剣だけで魔法使うの終わらすつもりかっ！！」
コネシマはそう言って、空いている手の方に炎を灯す。
Aは少し距離を取って、短剣を構えたまま攻撃態勢で止まる。
「(そんなんでこの炎避けられへんやろ！！)」
コネシマは炎を灯したまま、Aへ踏み出そうとし＿

　がくんっ
「なっ･･･！？」
踏み出そうとしたコネシマは、身体全体に力が入らず膝を着いてしまう。
「･･･効きました･･･？」
「何、した･･･！？」
コネシマは動けない事に驚いたまま、Aを見て訊ねる。
「"まじない"ですよ･･･。」

「"まじない"･･･？」
「とても軽度な"呪い"です。」
「えっ」
ロボロの呟きにエーミールが答え、知らなかったメンバーが目を丸くさせる。
「"呪い"とは程遠いものですよ。解呪も薬もいりません。
　まあ解けるまでどの位かかるかは、かけた本人次第ですが･･･。」
「大体どの位？」
コネシマとAの様子を見たまま、ゾムはエーミールに訊ねる。
「大体3分程度かと･･･。」
「じゃあ続行やな。」
エーミールの話を聞いて、ゾムは止めに入るのをやめた。

「解けやぁ･･･！！」
コネシマは動こうにも力が入らないまま、Aを見上げて顔を顰めている。
「･･･訓練では、それは制止に入るんですか･･･？
　ゾムさんが止めに来ないなら、続行ですよね･･･？」
「"まじない"って何やねん･･･！お前使うとるの闇魔法やろ･･･！！」
「そうですね･･･魔法の掛け合わせですよ･･･。」
Aはそう言って、黒い短剣を消した。
「･･･け･･･！う、ごけぇっ･･･！！」
「！？嘘ッ･･･。」
コネシマが身体に力を込め続けると、コネシマは震えながらも立ち上がった。