【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語6【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 (ページ22)

今日:3 hit、昨日:22 hit、合計:40,429 hit

第267話ページ22

“実力大会”への準備期間に入れば、体育以外での授業でも生徒達はソワソワしていた。
ノートを取る隙間時間で、別の紙に作戦を書いていたり、対策を考えたりしている。

「Aさん、作戦思いついたんだけどいいかな？」
「！はいっ･･･。」
「これはYさんと考えたんだけど＿」
　休み時間、チームを組む事になっているよっぴ～・アイク・Aは、隙間時間で作戦を詰めている。
「僕の“コピー”魔法にも限度はあるから、そこを考えてほしくてねっ？」
「俺の“形成”で目眩ましをして、そこでアイクさんの魔法を使って･･･。」
「じゃあ、私が少しでも気を引けば･･･。」
「そう、そこをお願いしたくて･･･。」
「お願いしてもいい？」
「はいっ･･･。」
Aの返事を聞くと、よっぴ～とアイクは安心した様に笑った。

「･･･Aが他の人と関わる様になってくれて嬉しいけど･･･
　構ってくれる時間が極端に減っとる気がする･･･！」
「しゃーないやろ。俺等みたいに家一緒やないし。」
机に突っ伏してA達の様子を見るチーノに、ショッピは飴を舐めながら其方を見ずにキッパリそう言った。
『なんだかAさん、調子良い？』
「そうっすね。最近はよく眠れてるみたいっす。」
イナリに聞かれて、ショッピは飴を一旦口から離して答えた。
『良かった。次の休み時間はクロノアさんが来るけど･･･』
「ホンマに俺等話せへん！！A～！！」
「わっ･･･！？」
耐えきれなくなったのか、チーノは涙目で後ろからAに抱きついた。

「どうしたんですか･･･。」
「構ってくれへんやん忙しくて！これ位させて！！」
「あ･･･甘えん坊チーノさんだっ。」
「家で話してるんじゃ･･･？」
Aに頭を撫でられているチーノを見ながら、アイクとよっぴ～は微笑んだ。
『Aさん、暑くないの？もう夏よ？』
イナリが少し襟をパタパタさせながら、Aに訊ねる。
「大丈夫ですよ･･･。
　風魔法もあるし、氷魔法の応用も出来るので･･･。」
「チーノよっぴ～さん並に背ぇ高いのに子ども体温か。」
「煽るなぁ！」
ショッピがプークスと笑いながら煽ると、チーノはAに抱きついたままショッピに怒った。
『【wrwrd】さんにも、甘えん坊がいるのね。』
「イナリさん！？」
「チーノさんはいいお兄さんみたいな感じですよ･･･。」
「A･･･！」
「多分･･･。」
「A･･･！？」
「あっひゃっひゃっひゃ！！」