第163話 ページ18
「(後でロボロさんにミニケーキのお礼言おう･･･何が静まるのか分からないけど･･･)」
Aはそう思いながら、ロボロから貰ったミニケーキを一口食べる。
「待てやシャオロン！！」
「スーツなんやから逃げにくいねん！！追いかけて来んな！！」
ゾムはやっとAの傍から離れて、スーツなのにシャオロンと鬼ごっこを始めている。
「元気やなぁ･･･。」
鬱は鬼ごっこをしている二人を見ながら、ゾムがいたAの隣に立った。
もう片方にいたコネシマは少し離れて、チーノとショッピと共に食事をしながら鬼ごっこを見て大笑いしている。
「Aちゃん、ホンマにキレイやなぁ。」
鬱が飲み物を飲みながら、Aを見てうっとりとしながら言う。
「･･･オスマンさんがメイクとか、してくれたので･･･。」
「それもあるんやろうけど、Aちゃん元から綺麗やからね。」
鬱の言葉に、Aは真顔で鬱の方に目線を向ける。
「･･･今はしんぺい神さんのお陰で、大分傷痕は消えましたけど･･･
綺麗ではなかったですよ、絶対に･･･。」
「いや？俺にとってはどんな姿でも綺麗やと思っとったよ。」
「･･･そうですか･･･。」
Aはそう言いながら、ミニケーキの方に視線を逸らした。
「(おっと･･･あんま触れたくないんやな、失敗)」
少し暗い表情になったAに、鬱は表情を変えずにそう思って呼吸を整える。
「なぁAちゃん。今度俺とデートせぇへん？」
「･･･え･･･？」
脈略のない鬱からの提案に、Aは目を丸くさせて今度は顔を打つの方に向けた。
「いきなりどうしたんですか･･･？」
「んー？何となく？
こんなすぐ近くに可愛ええ子おるんやし、1回位はデートしたいなって。」
コテンと鬱は頭を傾けて、ニッコリと笑いながらAに言った。
「･･･他の方を、誘ってみては･･･？見ている方々がいるじゃないですか･･･。」
Aはそう言って、後ろ側をチラッと見る。
鬱と話し始めてから、女性からの鋭い視線が増えた。
それに気付いて、Aは少しだけ鬱から離れようとする。
「離れんといてや。」
ぐいっ
「キャッ･･･！？」
突然鬱に腰を引かれて、Aは驚いて持っていた皿が手から離れる。
しかし鬱がそれをキャッチしたのでミニケーキが落ちる事はなく、そのままテーブルに置かれた。
「う、鬱さん･･･？」
Aは戸惑いながら、いつもの笑顔から真顔になっている鬱を見上げる。
「(距離近い･･･)」
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眼目夢子(プロフ) - 匿名さん» ご報告ありがとうございます！修正致しました！ (2021年11月18日 12時) (
レス) id: cd5f0ffb10 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 第173話、下から6行目「そんなことはないと思いますけ……」になっています (2021年11月18日 12時) (レス) @page28 id: c1f3a10c7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眼目夢子 | 作成日時：2021年10月21日 0時
