＃297 ページ47
昼食を食べ終えたらっだぁとAは、PC関連の商品を取り扱っているショップに来た。
「ショッピングモールとかでも買えるけど...。
俺らがよく買ってるのはこういう店舗とかネットかな」
「わ･･･沢山･･･」
らっだぁが話をしながら店の奥へと進み、Aはキョロキョロと物珍しそうに商品を見ながらついて行く。
「俺が使ってるのあっかな〜…っと」
らっだぁは目的の商品辺りに辿り着いて、並べられている商品を眺める。
「あー、あったあった。
最初はコレから始めたけど〜…
でも容量足りなくなっからなー…。
2回目に買ったコッチのと〜…」
らっだぁがブツブツと呟いている横で、Aは彼が見ている商品の値段をチラリと覗き見る。
「…10…」
Aの呟きに気づいて、らっだぁはAの方へ振り返る。
「大丈夫大丈夫、俺プレゼントするから」
「ぷれ・・・
こ、これだけで、動く…？」
「や、これはモデムだからこれだけでは動かないよ。
これにデスクトップと、キーボードと…
他にもあるからまあ20とかは普通に行くかも？
まあ最初だから安めでもいいけど」
「にじゅう…」
「A？大丈夫？脳溶けてない？？」
「…か、買うなら、自分で買う…」
「いやいや、俺プレゼントしたいんだって。
Aとの再会記念」
「た、高いよ…！
く、クエスト。
クエストしてっ、自分で買うからっ…！」
「クエストって、初級だと安めなんだよ。
全部揃えるとなると時間かかっちゃうよ〜？
皆と遊びたいなら、もう買っちゃった方がいいよ〜？」
「か、か…そ、そんな所持金ないよっ…！
ATM行かないと…！」
「俺買っちゃうって〜。
プレゼントフォーユーっつって」
「高すぎるって…！」
「っばあああああっ！？？？」
「わっ・・・！？」
突然背後から声をかけられて、らっだぁはAの両耳を抑えて、悲鳴を上げる。
突然耳を抑えられ、悲鳴も聞こえて来たので、Aは驚いて後ろにいるらっだぁを見る。
「驚キスギデショ」
声をかけた人物は呆れた様にため息を吐いて、"ふよふよと浮きながら"らっだぁを見下ろす。
「みっ、なっ…"みどり"〜〜〜！？？？？」
らっだぁは心臓をバクバクとさせたまま、話しかけて来た人物＿＿＿緑色を見て怒りながら名前を呼ぶ。
「…あ…らだにぃの…？」
らっだぁに耳を抑えられながらも、Aは緑色の姿を見て自己紹介を思い出していた。
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作者名：桜華 | 作成日時：2022年12月1日 13時
