＃281 ページ31
「はー･･･治安悪いなぁ、ほんま」
「トントンの家もあるっちゅーにな」
「あれでしょう。
新しく出来た所なんで、
『そんなの知らない』っつって･･･
警備も自分たちか他に頼んどるんしょ」
「なんも起きへん事ないなぁ、ホンマ」
4人で軽食を食べている、鬱・コネシマ・ショッピ・ゾム。
此方もチーノからのメッセージを見て、眉を顰めていた。
「どうせ汚職しとる奴やろ。
どっかでは海賊と手を組んで、
賄賂貰っとる奴もおるらしいし」
「シンマ毎回どっからその情報持って来るん？」
「書斎勝手に入った」
「シッマ･･･！
許可取れへん位、
親と会話出来てへんのかっ･･･！！」
「やめろぉ？」
「うっ、うっ･･･！！」
「お前らメンドイな･･･」
泣き真似をするゾムと鬱を見て、コネシマは本当に面倒そうに、更に眉を顰めている。
「･･･海賊ねぇ･･･」
ショッピはチーノからのメッセージを見返しながら、何かが引っかかり別のアプリを起動する。
「ん？どうかしたん？」
ショッピが何かを見ているのに気づいて、鬱は泣き真似をやめて彼に声をかける。
「ああ、いえ。
海賊見習いみたいな人らが通っとる、
ほぼ無秩序に近い学園あるやないすか」
「ああ･･･〈
"パイレーツ課"と"マリン課"がある」
「そう。
何で共存出来とんねんっちゅう学園です」
「その学園がどしたん？」
「いや･･･。
海賊の方、 SNS活発で･･･」
ショッピはそこまで言うと、鬱に携帯の画面を見せる。
「＿＿＿この辺りで、遊んどるらしいんすよね。
まああっちはただ遊んどるだけでしょうが、
もしかしたら事件かなんかが
起こるんやないかなって」
そう言って彼が鬱に見せたのは、複数名が映っている画像だった。
写真に収まりきらない程人数がいそうだが、一番大きく映っているのは"オレンジの短髪の女子"である。
「･･･見た事あるなぁ、この子。
たまーに女の子がこの子の事、
話しとったな」
「何人目の彼女です？」
「確か〜･･･
いや、今関係あらへんやろ？？？」
「あ、すんません」
鬱が真顔になって訊ねると、ショッピは笑いを堪えながら謝る。
「まぁええわ･･･。
それにしても、
随分と大人数で遊んでんのな」
「絶対問題起きますよ。
俺らだけでも問題起こすんすから」
「そりゃそうやなぁ」
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作者名：桜華 | 作成日時：2022年12月1日 13時
