＃269 ページ19
「･･･しんぺいさん。
『絶対従順になんかならないけどな』
って言う言葉が聞こえた
気がしたんですが、
私の気のせいですかね？？」
「え〜？そんな事言ってないよ〜？
ほらっ！俺の目そんな風に見えるっ？」
「布面で全く見えません」
「そこは『見える』って言ってや
ノリ悪い〜っ」
「ゾムさん！そっち行った！！」
「A！反対から行って！！」
「・・・！」
「「っしゃー！！チャンピョンっ！！！」」
「わあっ･･･」
両脇二人が両手を上げて喜ぶ。
その間でAは、やり遂げた様な満足そうな表情で、画面を見ている。
「まーさかの初戦チャンピオン･･･」
「ゾムチノのランクに引っ張られて、
他チームも結構強い筈やねんけどなー･･･」
「おーっ、凄いやんA〜っ！」
シャオロンと鬱がポカンとしている中、コネシマが笑顔でAに声をかける。
「！あ、えと、
お二人が強かったので･･･」
Aは急に後ろに来た彼に驚きつつ、そう返す。
「や、A強かったで〜っ？？」
「せやねんっ！
最初の対人戦もっ、
スナイプ上手かったしっ！！」
チーノとゾムが、未だに興奮しながらAにそう言う。
「･･･ありがとう、ございますっ」
「「「！？」」」
二人に褒められてAが、へにゃっと柔らかな笑顔を浮かべる。
ぎこちない笑顔しか見せなかったAが、急に自然な笑顔を見せた。その事にゾムもチーノも、見守っていたメンバー全員が目を見開いた。
「･･･あ、あのっ･･･？どうかしました･･･？」
全員が固まっているのを見て、Aは不安そうにゾムとチーノに訊ねる。
「･･･っかw」
「そんな普通に笑えるんか･･･」
「被せんなシッマぁっ！！」
ゾムが頬を赤く染めて言おうとしたが、驚いたままのコネシマの呟きによって、止められてしまった。
「わ、笑いますよ･･･？
そ、そんなぎこちなかったですか･･･？」
「「おん」」
「おう、心無い組ちょっと黙れ」
Aが戸惑いながらコネシマに訊ねると、コネシマと共にロボロが返事をする。
二人からの返事に、更に戸惑うAを心配しつつ、鬱がコネシマとロボロを正座させる。
「Aちゃん
可愛く笑ってたでしょっ！？」
「や、あそこまで自然やなかったなって」
「確かに悪かったけど、
大先生やって驚いてたやん」
「よし、シンマは解放しよう」
「お前コネさんにだけ甘いなぁ！？」
「ウルサァイ」
ロボロが反論をするのを、鬱は顔を逸らして無視をする。そんな二人の傍でコネシマは、自分だけ許しを貰えてドヤ顔をしている。
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作者名：桜華 | 作成日時：2022年12月1日 13時
