【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語3【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 (ページ48)

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第143話ページ48

「(･･･集中力すごー･･･)」
　授業が始まると、Aは板書をスムーズに進めている。
それをショッピ越しに、チーノがチラ見する。

　「＿ここは、この言葉が当てはまり･･･」
「(･･･ねむ･･･)」
教師の説明をする声を聞きながら、チーノは口を手で隠して小さく欠伸をする。
「(てか、ホンマにA1週間でCランクに上がったな･･･
　何となくやけど、このまま1年経たずにAランクまで上がりそう･･･
　俺とショッピどうなんねん、先輩から一気に後輩になるで)」
チーノはそう考えながら、またチラッとAを見る。
「・・・。」
Aは板書をしながらも、何かを考えて書いていた紙を見ている。
「･･･！」
「(あ、目ぇ合った)」
Aが視線に気付いたのか、チーノの方をチラッと見た。
チーノはそれを見て、小さく手を振る。
「･･･。」
「(ヒエッ！？)」
　Aが微笑んで小さく手を振り返してきたので、チーノは出そうになる声をおさえて顔を赤くして驚いた。
「(チーノさん、国語得意だから暇なんだろうなぁ･･･)」
「(心臓に悪い！熱出して俺等信用してから感情が表に出やすくなっとる！！)」
俯いて顔を赤くしているチーノを他所に、Aはチーノが暇潰しに手を振ってきたんだろうなと考えていた。

　1限目が終わり、A達は次の授業が行われる場所に向かう。
「次何でしたっけ？」
「確か数学ですね。」
「社会まだかー･･･。」
話を聞きながら、Aはチーノとショッピに挟まれながら歩いている。
『Aさんは何の授業が好き？』
「そう、ですね･･･歴史は、知識が増える程･･･興味が湧きます･･･。」
「エミさんタイプやな。」
「エミさんに似てるねんなA。」
チーノとショッピに言われて、Aは自覚がなく首を傾げた。
「じゃあバステンさんとも話が合いそうですね。」
「？バステン、さんと･･･？」
「バステンさんとエーミールさんはよく討論したりしてるんです。
　ソーラさんが加わると読書仲間になるんですっ。」
「成程･･･。」
よっぴ～とアイクから話を聞いて、Aは食堂でエーミールと話していたバステンを思い出した。

『少し急がないと、鐘鳴っちゃう』
「あ、ホントや。少し急ぎますか。」
イナリの紙を見て、A達は少し早歩きをして次の教室へと向かった。

　そうして、一日中Cランク組で行動を共にしていた。
「俺も一緒に授業受けたい！！」
「お前Sランクやろ･･･。」
＿家に帰ったら、Aはゾムに泣きつかれていた。