【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語3【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 (ページ38)

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第133話ページ38

「･･･ダルくないんか、身体。」
コネシマはゾムとシャオロンの煽り合いを見たまま、Aに訊ねる。
「そう、ですね･･･。温かいです･･･。」
「そうか。」
Aが答えると、コネシマは短く返事をした。
「熱出たらダルいって言うからな。今も後ろにもたれとるし。」
「･･･そう言えば･･･。」
Aは自分がソファーの背に寄りかかって、体勢が寝そべりそうになっている事に気づいた。
「･･･気付いてなかったんかい。」
「はい･･･。」
Aがそう言うと、コネシマは溜め息を吐いた。
「(あ･･･どうしよう、今迷惑かけた･･･と言うか、この状況が既に･･･)」
Aは俯いてそう考えていると、目の前の景色が揺れ始める。

「！？お、オイッ！？何で泣きそうになっとるねんっ！」
コネシマがAの潤んだ目に気付いて、今までのポーカーフェイスが崩れて慌てた顔に変わる。
「ぁ･･･すみ、ませっ･･･だい、じょうぶ、です･･･。」
Aは俯いたまま片手で目を擦ると、手には幾つか水滴がついていた。
「･･･泣くなや･･･どうしたらええか分からんねん･･･。」
コネシマはそう言いながら、Aの頭をぎこちなく撫でる。
「(強め･･･でも、優しい･･･)」
頭を撫でられながら、Aは気持ちよさそうに目を細める。
「(･･･犬かコイツ･･･)」
コネシマはAの頭を撫でながら、Aの頭に犬の耳が見えた。

「どしたん？Aちゃん。熱上がっとるから情緒おかしくなっとる？」
鬱がAの前にしゃがんで、俯き気味のAを見上げて訊ねる。
「･･･た、ぶん･･･すみませ･･･。」
「謝らんでええよ。ちょっと触るな？」
鬱はAが小さく頷いてから、Aの額に触れた。
「ん･･･？Aちゃん、もしかしてさっきより寒い･･･？」
「･･･？ちょ、っと･･･。」
鬱に返事をするAは、先程より目が潤んでいて、顔が少し赤くなっている。
「･･･ロボロ、余ってる布団ある？」
「んえ？あるけど･･･。」
「Aちゃんの部屋に運んどって。Aちゃん、もうミルク飲まへん？」
「は、い･･･でも、残したら･･･。」
「大丈夫。また飲みたかったら作ったげるし、勿体なくないからな。」
「･･･はい･･･。」
Aの返事を聞いてから、鬱はAからマグカップを受け取る。
「チーノ、預けてええ？」
「はいっ。」
鬱がマグカップを渡すと、チーノは笑顔で受け取って台所へ行ってしまった。