【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語3【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 (ページ30)

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第125話ページ30

「(次は･･･闇と光･･･？)」
Aは資料を見ながら、疲れた片手を下ろす。
「(･･･師匠と、先にやっちゃってる感じだコレ･･･)」
Aは何かに気付いて、周りをチラッと見る。

他の生徒達は球体を作るのが難しいのか、火の玉であったり水の固まりを浮かせて球体にしようと頑張っている。
何人かは自由時間だとでも言う様に、友達と話して笑い合っている。
「(･･･師匠･･･私が困らない様に、沢山教えてくれてたんだな･･･)」
周りより進んだ技術を持っている事を再確認し、Aは目を閉じて師匠の事を思い浮かべた。
「(使ってみたい魔法を使う方にしよう･･･どれにしようかな･･･)」
Aは資料をペラペラと捲りながら、鼻歌を歌いそうになっている。

　「＿＿！オイッ！危ないぞ！！」

「(？何か騒がしい様な＿)」
　慌てる様な男子の声が聞こえて、Aは顔を上げる。
「え＿」
　Aの方には、ナイフが数本飛んできている。
「(学園入ってから多すぎるでしょう･･･！！)」
Aは瞬時に状況を判断し、顔を庇う様に治ったばかりの腕を横に差し出す。

　キンッ！！

「･･･ん･･･？」
　何かに金属が当たった音がして、目を閉じてしまったAはそっと目を開ける。

　「いやぁ、間に合った。」
　「闇魔法張れば良かったのに。」

「(･･･どなた･･･？)」
　Aの前には、蝶ネクタイをした男と、赤いマフラーを着けたトントンではない男がいた。
Aは2人の事を知らず、戸惑った様に2人を見る。
　「初めまして、Aちゃん。」
　「闇魔法のお仲間3人目ですよ～。」
男二人はAの方に振り返って、Aに挨拶をする。

　「僕は"ぴくと"って言います。コネシマさんによく組んで貰ってるぼっちでーす。」
　「どうも～。【運営】のリーダー兼〈運営国〉国王のらっ・だぁ・です。ﾋﾟｺﾝｯ」

「･･･あ･･･有名グループの･･･？」
「コネシマさんいないと成り立たないんだけどね俺は。」
「ぴくさんぼっち～ウエーイ。」
「あ、陽キャの中引き込みましょうか？」
「すんません嘘です。」
　そうやり取りをする蝶ネクタイの男ぴくとと、赤いマフラーの男らっだぁ。
地面に落ちたナイフを拾いながら言うぴくとに笑顔で圧をかけられて、らっだぁは闇魔法で出来た渦を消しながら謝った。
「や～、やっと会えたわ。」
「新入生授業詰め込みすぎホント。」
「･･･あ、の･･･ありがとう、ございます･･･？」
Aがそう言うと、二人はニコッと笑った。