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第55話 ページ8

「A、刀にするん?ナイフは??」
ゾムはAが打刀を帯びているのを見て、懐から新品のナイフを取り出す。
「これ便利やで?小さいけど結構スパッと切れるねんなぁ!」
「それお前の専門職用じゃね・・・?」
「そうやで?」
「却下。危なすぎるだろ。」
ひとらんに言われると、ゾムは残念そうにナイフをしまった。
「護身用武器はナイフとかのイメージ強いけど、銃もええねんけどなぁ・・・。」
オスマンはそう言って、慣れた手つきで拳銃に弾を込める。

「・・・あの・・・ゾム、さんの・・・ナイフ・・・使いやすい、かもです・・・。」
「!ホンマ?」
ゾムに訊かれて、Aは頷く。
「ひとらんさん、には・・・申し訳、ないんですけど・・・。
 刀は、練習してから・・・使いたい、です・・・すみません・・・。」
「ううん。確かに咄嗟に使えるなら慣れてるものの方がいいもんね。
 ただゾムのナイフはやめておこう、使って間違って首掻き切ったら大変だし。」
「それやったらコレ1本あげるわ。」
ゾムがAに渡したのは、先程ゾムが取り出したものとは違う小さいナイフだった。
「投げナイフとして使う予定やったけど、コレならサイズ的に護身用になるやろ。」
「・・・投げナイフ・・・。」
Aの両手よりも少し大きいそのナイフは、日の光が当たるとキラリと輝いた。
「・・・でも、ゾムさん、の・・・武器が・・・。」
「ええねん。Aがグループ入ってくれた記念にあげるわ。」
「お金・・・。」
「それもいらん。プレゼントや、プレゼント。」
ゾムに言われて、Aはナイフを見たまま俯く。

「・・・ありがとう、ございます・・・。」
「「「!!」」」
 顔を上げてお礼を言ったAは、ぎこちないが優しく微笑んでいた。
「・・・あ、あぁ!」
ゾムは少し顔を赤くして、Aに返事をした。
「(プレゼント・・・初めて、師匠以外からの人から貰ったな・・・)」
「(まだぎこちないけど・・・笑うとむっちゃ可愛ええ・・・!)」
「・・・とりあえず、ひとらん必要なモン買って来てええで。」
「・・・ああ、うん・・・。」
微笑んだままナイフを見ているAを、照れたまま見ているゾム。
オスマンはそれを少し見てから、ひとらんに声を掛けた。
ひとらんはゾムの様子を見て苦笑してから、買いたい物を持ってカウンターへと行った。

 店を出る頃にはAもゾムもいつも通りに戻っていた。
ひとらんも買う物を買って、全員で次の所へと向かった。

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眼目夢子(プロフ) - III IV IV〈みよよ〉さん» コメントありがとうございます!面白いと思っていただけて嬉しいですっ!応援ありがとうございますっ!!まだまだ続きますのでよろしくお願いしますっ!! (2021年11月8日 21時) (レス) id: adc36b28e6 (このIDを非表示/違反報告)
III IV IV〈みよよ〉 - あかがみんが出て大興奮中の私ですwすごい面白いです!応援してます (2021年11月8日 21時) (レス) @page50 id: 416f1ef278 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:眼目夢子 | 作成日時:2021年10月7日 10時

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