第89話 ページ43
「Aちゃん、まだ意識はあるね。」
しんぺい神に訊かれて、Aはしんぺい神を見つめる。
「今楽になるからね。」
Aの爛れた腕に、しんぺい神は片手をかざす。
すると、しんぺい神の掌からまばゆい光が放たれ、Aの腕に降り注いだ。
「！腕が･･･！」
よっぴ〜は目の前の光景に、目を丸くさせる。
Aの爛れた腕は、少しずつ綺麗に治っていく。
「＿よし、出来た。」
しんぺい神がそう言うと、光が消えて、Aの爛れた箇所の怪我が綺麗に塞がった。
「お疲れ、Aちゃん。」
しんぺい神が微笑みながらそう言うと、青い顔をしたままAは顔を上げてしんぺい神を見た。
「し･･･んぺ･･･神、さ･･･すみ、ませっ･･･。」
「塞げたけど、骨とかまでいってるかも知れないから＿」
「ほ、骨･･･！？」
しんぺい神の話を聞き、Aではなくよっぴ〜が顔を青くさせる。
「あ、ごめんごめん苦手だったね。
よっぴ〜くんは念のために、チーノ達の中級回復薬作り手伝ってきて貰っていい？」
「は、はい！」
Aを自分側に抱き寄せたしんぺい神に言われて、よっぴ〜は立ち上がってチーノ達の方へ行った。
「･･･すんません、ペ神さん･･･俺が治癒魔法ちゃんと使えれば･･･。」
ショッピは申し訳なさそうに少し俯いて、しんぺい神に謝る。
「得意魔法じゃないんだし、仕方がないよ。
そんな中で俺が来るまで、回復薬を使ってもたせてくれたんだからナイス判断。」
しんぺい神は穏やかな口調で、ショッピの頭を優しく撫でて褒めた。
褒められたショッピは、少しだけ照れていた。
「ちょっと動かすねー。」
しんぺい神はAの方へ顔を向け直し、そう言ってAが怪我した方の腕を少し動かす。
ズキンッ
「っ･･･。」
少し動かされただけで、Aは痛みで顔を顰めた。
「あちゃー、コリャ骨までいってたね。」
顔を顰めるAを見て、しんぺい神は穏やかな口調を変えず微笑んだままそう言う。
「医務室行こうか。」
そう言って、しんぺい神はAを抱き上げて立ち上がった。
「お、俺ついて行きますか？」
ショッピが不安そうに、しんぺい神に訊ねる。
「否、俺一人で大丈夫だよ。"イナリさん"。」
しんぺい神は狐面の女性に声を掛けると、中級回復薬作成の手伝いをしている狐面の女性はしんぺい神の方を見た。
「"ソーラさん"にこれから医務室行く事を伝えて貰っていいですか？」
しんぺい神が訊ねると、狐面の女性は頷いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 120人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語3【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語4【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】もっと見る
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
眼目夢子(プロフ) - III IV IV〈みよよ〉さん» コメントありがとうございます！面白いと思っていただけて嬉しいですっ！応援ありがとうございますっ！！まだまだ続きますのでよろしくお願いしますっ！！ (2021年11月8日 21時) (
レス) id: adc36b28e6 (このIDを非表示/違反報告)
III IV IV〈みよよ〉 - あかがみんが出て大興奮中の私ですwすごい面白いです！応援してます (2021年11月8日 21時) (レス) @page50 id: 416f1ef278 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：眼目夢子 | 作成日時：2021年10月7日 10時
