第51話 ページ4
「じゃあ何かナイフでも持ってた方がええな。」
「何で、ですか･･･？」
「さっきトントンが言ってた通り、俺等人気グループなんよ。
確実にAは女に狙われてるんよな。」
「主に大先生の所為だな。」
「いやん。」
鬱が女の様に身体をくねらせると、トントンは冷たい目を向けた。
「･･･同性の人からのヘイトが、Aに集まるのは予想出来るんよ。
やから少しでもAへの被害は減らしておきたいねん。
強いみたいやし大丈夫やと思うんやけど･･･大先生がどうしてもって。」
「女の嫉妬に狂った時の行動はヤバいで。Aちゃんはちゃうけど。」
「大先生が言うと信憑性爆上がりなんだようなぁ･･･。」
「てへっ。」
「褒めてはねぇ。」
照れてウインクをする鬱に、トントンは見向きもせずにツッコんだ。
「一緒におれへん時の為にも、近接武器買っておくかぁ。」
「俺の使わせればええんちゃう？あるで？」
そう言いゾムが懐から取り出したのは、サバイバルナイフだった。
新品ではなさそうで、血が薄らとついている。
「ゾム。それ使っとるやろ。血ぃついてんで。」
「あ、バレた？」
「バレるよ速攻。」
悪戯っ子の様に笑うゾムに、トントンは冷静にツッコんだ。
「とにかくついてく！俺も武器みたい！」
「分かった、じゃあゾムとー･･･」
「はーいっ、俺も行く〜。」
「俺も･･･刀の手入れ道具なくなりそうだし。」
オスマンが手を挙げ、ひとらんも手を上げた。
「オスマンひとらんね。他おる？」
「俺！」
「却下。あんさんは先生から渡された書類片付けてからや。」
グルッペンはトントンに即座に却下され、いじけ始める。
トントンは気にせずに周りを見るが、他に行きそうな人はいなかった。
「じゃあゾム・オスマン・ひとらんでA連れて、Aの護身用武器買って来て。」
「「「はーい。」」」
「お願い、します･･･。」
Aは連れて行ってくれる3人に、頭を下げる。
「楽しみやなー！Aには何が合うんやろ！」
「闇魔法で使ってたし、刀剣かな･･･。」
「短剣位じゃないと隠せないし、折りたたみ式ナイフええんちゃう？」
「(･･･この歩き方は何なんだろう･･･)」
Aはゾム・オスマン・ひとらんに囲まれながら、学園区の〈商業地区〉を歩いている。
自分の頭上で行われる会話を聞きながら、Aは歩き続ける。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 120人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語3【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語4【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】もっと見る
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
眼目夢子(プロフ) - III IV IV〈みよよ〉さん» コメントありがとうございます！面白いと思っていただけて嬉しいですっ！応援ありがとうございますっ！！まだまだ続きますのでよろしくお願いしますっ！！ (2021年11月8日 21時) (
レス) id: adc36b28e6 (このIDを非表示/違反報告)
III IV IV〈みよよ〉 - あかがみんが出て大興奮中の私ですwすごい面白いです！応援してます (2021年11月8日 21時) (レス) @page50 id: 416f1ef278 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：眼目夢子 | 作成日時：2021年10月7日 10時
