第66話 ページ18
「･･･運命を司る神なら、とは思ってたけど･･･
まさか、貴方も“記憶持ち”だとは･･･」
しんぺいが顔を顰めてそう言うと、むつーは満足そうに笑う。
「僕はずっと見守っている予定だったんですけどね。
ついに“皆さん”とAさんが接触したので･･･
どうも変えられませんね？“運命”は」
むつーに言われて、しんぺいは口を噤む。
「何度目ですかね･･･4度目でしょうか？
僕が関わり始めたのは2度目か3度目か･･･。
貴方はいつから記憶が？」
「･･･2度目、から･･･」
「おや、同じ位でしたか。
何か“彼女”を救う手がかりは見つかりましたか？」
「･･･いいえ。
今は、Aちゃんの傍で見守っていたいので」
「Aさんと“彼女”は別であると？」
「別ですよ。
彼女は守宮Aという一人の人間です」
何処か口籠もっていたしんぺいは、最後の質問に対してはハッキリと答えた。
「今我々は人外として暮らしている。
例え結末が“アレ”しかなくとも、
僕は少しでもあの子には幸せになって貰いたい。
赤子だったあの子を拾ったその時から･･･
僕はずっと･･･
皆を見守る事が、今世の使命だからきっと」
しんぺいに真っ直ぐ見つめられて言われたむつーは、少しの間考えてソッと目を閉じる。
「Aさんに“憑いているあの呪い”を解かない限り、
寿命は少しずつ縮んでいく。
例え貴方が無理矢理寿命を伸ばし続けていても、
もうそろそろ効果が薄まっているのでは？」
「･･･それは･･･」
「それに彼女は例の如く無茶をするんでしょう？
幾ら貴方が頑張ろうとも、
彼女があのままでは限界が来てしまう。
何せ人外とただの人間･･･
突然変異な体質になってしまう。
だから人外に好かれてしまって、
すぐに死にそうになってしまう。」
「僕の加護がついてる。
Aちゃんなら･･･
皆と仲良く出来るし、きっと、最期の時まで・・・」
「『最期まで』と言う事は、
最期が来る事については諦めているんですね」
「っ･･･」
むつーは目を開き、怪しく光る目をしんぺいに向ける。
「貴方がたが甘い考えだと、
僕は“記憶持ち”に
『彼らの覚悟はその程度になってしまった』
と伝えるしかなくなりますが？」
「！他にも、“記憶持ち”が･･･！？」
「＿ええ。
僕らが覚えているんですから、
他のチームもいますよそりゃあねぇ？」
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眼目夢子(プロフ) - 冬野さん» コメントありがとうございますっ！す、好きと言っていただけてとっても嬉しいです！！応援ありがとうございますっ！！もう少し続きますので、お楽しみに･･･！！ (2022年2月12日 4時) (
レス) id: cd5f0ffb10 (このIDを非表示/違反報告)
冬野(プロフ) - えっｯｯｯｯｯｯｯｯ、神？前々から拝見しておりました好きです応援してます（早口） (2022年2月12日 3時) (レス) @page50 id: d428e74894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眼目夢子 | 作成日時：2022年1月31日 1時
