第62話 ページ14
チーノはむつーを連れて、デザートが飾られているガラスケース･･･
ではなく、こっそりとカフェの外に出ていた。
「チーノさん？何で外に来たの？」
むつーは首を傾げて、ニコニコと笑っているチーノに訊ねる。
「＿＿＿むつーさん、
何か俺らに隠しとる事あるよね？」
「・・・」
チーノは真っ直ぐにむつーを見ながら、ハッキリと訊ねる。
むつーはきょとんとしたまま、笑っていない目を見つめる。
「いやぁ、狐の聴力舐めてますぅ？
シャオロンと何か話しとったやないですか。
何ですか？“俺らの前世”って」
チーノがそう訊ねると、むつーはきょとんとした顔から小さく笑う。
「本当に、痛い所突いて来るなぁチノさん。
しっかり聞いてたみたいだし、
そうだなぁ・・・
コレで出す情報を変えようか？」
そう言いむつーは、自分の指の間に2つのダイスを挟んで、チーノに向けて差し出す。
「えーっ？
俺失敗しそうで嫌だなぁ」
チーノはそう言いながらも、むつーからダイスを受け取る。
「成功したら、情報教えてくれるの？」
「うん、いいよ。
失敗したらまぁ、心の耐久力-1かな？」
「わーっ、怖いっ！」
チーノはクスクスと笑う中、チーノの掌に乗せられたダイスが回り始める。
「僕はどの位の値で成功なの？」
「30」
「うわひっく！」
むつーにツッコミを入れる様に言うチーノの掌で、回っていたダイスがビタッと止まった。
「30・・・30！？
見て！成功成功っ！」
「えー･･･嘘ぉ･･･」
チーノが嬉しそうにダイスを見せて来るので、むつーは苦笑をしながらダイスを返して貰う。
「さ！約束だよ、むつーさん！
僕に“前世”とやらについて教えて！」
チーノに笑顔でそう言われ、むつーは困った様に笑う。
「僕から教えていいのかなぁ･･･
それこそ“探索”してもらいたいんだけど･･･」
「僕とショッピとで、
不思議なモンが見える様になったんすよ。
それは多分鬱兄さんもシャオさんもなんすよね〜。
んで、特定の時に見えるんすよ。
それは“Aちゃんを見ている時”。
此処まで分かっとるんで、
おしえてくれませーん？むつーさん」
チーノは目を細めて、むつーに訊ねる。
「･･･知りたいなら、教えてもいいけど･･･
聞いても有益な情報にはな」
「ええから“俺”に教えてや」
＿チーノから笑顔が消え、真顔でむつーを見つめた。
一気に変わった雰囲気に、むつーは口をつぐむ。
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眼目夢子(プロフ) - 冬野さん» コメントありがとうございますっ！す、好きと言っていただけてとっても嬉しいです！！応援ありがとうございますっ！！もう少し続きますので、お楽しみに･･･！！ (2022年2月12日 4時) (
レス) id: cd5f0ffb10 (このIDを非表示/違反報告)
冬野(プロフ) - えっｯｯｯｯｯｯｯｯ、神？前々から拝見しておりました好きです応援してます（早口） (2022年2月12日 3時) (レス) @page50 id: d428e74894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眼目夢子 | 作成日時：2022年1月31日 1時
