【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 (ページ41)

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第38話ページ41

「(･･･何人か得意魔法は分かったけど･･･他の人の得意魔法は何だろう･･･)」
Aはご飯を食べながら、他の食事をしているメンバーを見る。
「どうかした？Aちゃん。」
鬱が食事の手を止めて、皆を見ているAに訊ねる。
「･･･あ･･･えと･･･。皆さん、の･･･得意魔法を、知らないな･･･と･･･。」
「ん、ああ。教えてへんもんなそう言えば。」
Aの言葉に、鬱は思い出したようにそう言う。
「グルちゃんは闇、トンちは氷、ペ神は治癒、ゾムは風。
　マンちゃんは植物、らんらんは刀剣、兄さんは索敵、エーミールは古代魔法。
　俺は水で、シャオちゃんは心理、シッマは炎、ロボロは解析、
　で、チーノは時魔法で、ショッピは煙。」
鬱は本人を指差しながら、Aにそれぞれの得意魔法を紹介してくれた。

「古代･･･魔法･･･。」
　Aは少し目を丸くさせて、エーミールを見た。
「珍しいよな、やっぱ。
　戦闘向きではないんやけど、魔法に関しては超頼りになるんよな。」
「グルッペンがエミさんに無茶ぶりするのも、日常茶飯事よね～。」
鬱とオスマンが、過去の事を思い出しながらAに話して聞かせる。
「･･･古代、魔法は･･･基本的に、禁止されてる･･･筈では･･･？」
「そこはもう、うちのリーダーが頑張ったからね。」
「その分、エミさんは俺等の作戦遂行とかに全力って感じやね。」
「古代魔法使えるのエーミール位やない？他に使っとる人見た事ないんやけど。」
「いないやろなぁ。古代魔法は一歩間違えたら自分も周りも巻き込む災害起こすし。」

「(･･･詳しいんだな･･･仲間さんが得意魔法として、使ってるから･･･？)」
二人の話を聞きながら、Aはこのメンバー達の雰囲気を考える。
「(古代魔法は師匠でもあまり知らなかった･･･
　危険な魔法が多いから、国の殆どが使う事を禁止してるって話だったな･･･)」
「Aちゃん、難しい顔してる。」
「！」
オスマンに片頬を指で小突かれ、Aは少し目を丸くさせたまま不思議そうに其方を見る。
「Aちゃんの歓迎会やねん。難しい事考えないで楽しもうや。」
オスマンはそう言って、深緑色の瞳にAを映して、「な？」と首を傾げる。
「(･･･オスマンさん･･･心理魔法も得意なのでは･･･)」
「あ、こらっ。また考え事するーっ。駄目だってば。」
Aが考え事をしているのを察して、オスマンはプリプリと怒っていた。