【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 (ページ21)

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第18話ページ21

嬉々として語るグルッペンに、トントンは制止するようにグルッペンとAの間に入る。
ショッピもトントンの後について行き、Aの隣で立ち止まった。
「と言う訳で俺は君を気に入った！別のグループが決まるまで我々と共にいるといい！」

　「結局入れるん！？」
グルッペンが笑顔でAに言うと、校舎側から来た金髪の男が嫌そうに驚きの声を上げる。
「入れるゾ。」
　「ハー･･･俺嫌やで？コレで厄介事増えたら･･･。」
「増えたら俺が責任を持つ。後進育成は大事だろう？」
　「チーノもショッピもおるからええやろ。」
「お前と鬱が育成してるだろ。他に手が空いている者もいる。」
　「せやけど･･･。」
「そんなに不安であればお前が面倒をみるか？コネシマ。」
　「ぐっ･･･。」
グルッペンに言われ続けて、金髪の男は何も言えなくなった。
「異論はもうないな？では決まりだ。」
グルッペンは金髪の男から、Aの方を向く。
「待たせたな。今一度訊こう。
　俺のグループに入り、今後の生活を華やかなものにしないか？」
グルッペンは微笑んで、Aに手を差し伸べる。

「･･･ごめんなさい･･･。」

「･･････え？」
　Aの一言に、グルッペンも周りも目を丸くして固まる。
　「あのグルッペンの誘いを断った･･･？」
　「女は断らないだろ、普通･･･。」

「･･･んん！すまん、少し耳が悪かった様だ。もう一度訊こう。
　俺のグループに入って、実力を高め、今後の生活を華やかなものにしないか？」
「ごめんなさい･･･。」
「わあ、はっきり断ったぁ。」
グルッペンの誘いを再度断ったAに、トントンは笑顔で呟く。
「･･･あまり、知人を作りたくない、ので･･･。」

　ジュッ！！
「「「！！」」」
　トントンが発生させたAを止めていた氷塊が、急に溶けて水となって地面に染み込んだ。
「･･･別の方を、探して下さい･･･。」

　ダッ！！
「あっ！？Aちゃん！？？」
チーノが呼び止めるが、Aは学園の門へと走り去った。
「い、行っちゃいましたよ！？」
チーノは慌てた様子で、グルッペンに訊ねる。
グルッペンは差し出されたままの手を見て、固まっている。
「･･･フフフフ･･･ッハッハッハッハ！！！」
グルッペンが突然高笑いをし始め、何人かが驚く。
「まさか俺の誘いを断る者がいるとはな！
　面白い！敵国か余程俺に恨みを持っている者ぐらいだ！！
　良い！良いぞ！燃えてきた！！」