【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 (ページ16)

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第13話ページ16

「何処の国なん？教えて欲しいなぁ。」
空いている席に座っている鬱は緩んだ笑顔で、机に片肘をついてAに訊ねる。
「･･･フュガス、です･･･。」
　「ああ･･･あの平和な所か･･･。」
紫マフラーの男が、思い出す様に呟く。
　「フュガス？」
雑面を顔に着けている男が、紫マフラーの男に訊ねる。
　「自然豊かな国だよ。花畑が綺麗だったな。」
　「へー。いいなぁ、そんな国も。」

「＿よし！決めた！」
　グルッペンが突然そう言い、Aも他の人達もグルッペンの方を見る。
「名前を聞いてなかったな。名は？」
「･･･A、です･･･。」
「そうか。A、君は新入生で入学初日だが、グループ作成をするメンバーはいるのか？」
「･･･いいえ･･･。」
「ではどうだ？グループが決まるまで･･･我々と共に組まないか？」
　「「「はぁ！？」」」
グルッペンの提案に、Aよりも先に周りにいた数人が驚きの声を上げる。
　「何言うとるん！？」
　「疑いたくはないんやけど･･･この子怪しいで？」
　「また変に絡まれるの大変じゃない？」
「その心配はないと思うゾ。他から向けられる邪な感情が見受けられない。」
「俺は賛成～。野郎ばっかで華なかったし。」
「俺もええよ？新入生加入は大事やし。」
鬱とオスマンは笑顔で、グルッペンにそう言った。
「(なんだか話が進んで行ってる･･･)」

　「＿ともかく！俺は入れるの反対やからな！男ならまだしも！」
「コネシマ･･･お前の警戒心に助けられる事もあるが、警戒しすぎだ。」
　「得体が知れへんねん。そんな奴の事信じられへん。」
「･･･何処まで分かれば気が済む？」
金髪の男が気難しそうな顔をし続けるので、グルッペンは溜め息混じりに金髪の男に訊ねる。
　「まずは"得意魔法"や。それが分からん内は何かあっても対処出来へん。」
「ふむ･･･。A。」
「(もう呼び捨て･･･)」
グルッペンに呼ばれて、Aはグルッペンと目を合わせる。
「昼食は食べ終わったか？」
そう訊ねられて、Aは頷く。
「では、少し付き合ってはくれないか？」
Aはグルッペンの問いに、首を傾げる。
「俺の仲間が君の"得意魔法"を知りたいらしくてな。」
「(言うだけじゃ信用出来ないのか･･･)」
グルッペンの話に、Aはそんな事を考える。

「ついでに先に戦闘力も見たいからな。」
「ん？」
「 "チーノくんかショッピくんと戦ってくれ"！！」

「･･････はい･･･？」