【wrwrd】無表情な彼女の戦闘物語【あかがみん】【日常組】【pkt】【^ら^】 (ページ13)

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第10話ページ13

「で？Aちゃんは認識阻害魔法と、ショッピくんの煙を切り裂いたん？」
オスマンは改まって、Aに訊ねた。
「(･･･この人も、答えないと放してくれないタイプか･･･)」
笑顔のままのオスマンを見ながら、Aは若干諦めがついていく。

　「お前等何してん！？」

「「「あ。」」」
「皆揃ったなぁ。」
　声がした方を見ると、10人の男達が此方に歩いて来ていた。
その中にはAが、大講義室で見たトントンとグルッペンとエーミールがいる。
　「え、マンちゃん何で女の子捕まえてんの？」
「なんかグルッペンが気に入りそうな子っぽいよぉ？」
　「グルさんが？」
　「何？強い奴なん？」
　「そんな風には見えへんけど･･･。」
「そうでもなさそうですよー！？」
　Aを置いてけぼりにして、鬱達は話をし始めてしまう。
「(･･･"総統"とか"書記長"とか呼ばれてる人達と仲が良いって･･･
　この人達が、説明で言われてたグループのメンバー同士なのかな･･･
　だとしたら、人気な方々なのでは･･････)」
既に逃げる事を諦めたAは、無表情で鬱達を見ている。

　「＿コイツ、大丈夫か？逝きそうじゃねぇか？」
そう言ってAを指差したのは、金髪の男だった。
　「シッマにしては珍しく女の心配してる。」
　「珍しいちゃうわ。気絶されてもコッチが困るだけやろ。」
ニット帽を被った男に言われて、金髪の男は顔を顰めて言い返す。
「(･･･気絶はしないです･･･)」
Aはそう考えながら、金髪の男とニット帽の男を見る。
　「･･･何や。」
「･･･。」
金髪の男に睨まれるが、Aはそのまま表情を変えずに見続ける。
　「こーら。怖がらせない。」
　「怖がってへんやろ！」
紫のマフラーに優しく怒られて、金髪の男はツッコミを入れる様に言った。

「あ、あの、オスマンさん。一旦放してあげては･･･。」
「ああ、そうやね。」
少し焦る様子のエーミールに言われて、オスマンは納得した様に頷く。
　すると、Aを縛っていた蔓は地面へと消えて、地面は綺麗に直った。
「大丈夫めう？」
「･･･はい･･･。ありがとう？ございます･･･。」
オスマンに訊かれて、Aは少し手首を擦りながらそう答えた。

「で？俺が興味を引くとは？」
　新入生の説明会では声を発さなかったグルッペンが、オスマンに訊ねる。
「チーノが見たって言う"認識阻害魔法"の使用、
　ショッピくんの煙を"ゾム"の様な風で切り裂いた事。」