SLH【短編集】

失恋 SHIRAHAN ページ18

R『…ごめん』







そう言われてから…何時間たったのだろう

A「…ふられたんやね、」

あぁ…あの人には、もう私なんて必要ないんだな

私なんかもう…消えた方がええんかな

A「死にたい…」

どれくらい歩いたんだろう…

私の足は海に向かっていた

ここに入れば…消える…泡のように…

A「…りょーちゃん、ばいばい」

私は裸足になり海に入っていく

あぁ、冷たいなぁ…私の心のように…

私だけやったんかな…好きやったのは…

もう…何もかも、嫌だ

腰まで浸かったとき腕を引っ張られた…

A「…っ、」

S『はぁっはぁっはぁっ…』

A「…はなして、」

S『いやや…はぁっはぁっ、』

A「かんけい、ないやろ」

S『そうやな…でも、死のうとしてる奴ほっとけん』

A「…なんでっ、なんで！！！！」

S『…』

A「私は、こんなに好きだったのに…りょーちゃんは、好きじゃなかったんだ…だから、消えた方がいいn『違う！』」

S『違う…りょーちゃんは、親に決められた人と…結婚することになったんや、Aには言うなって言われたけど…言うしかないやん、こんなん』

A「うそだ…」

S『うそや、ない…俺やって嘘って言いたい』

A「そ、んな…」

S『あぶなっ…』

シラハンが言い終わったと同時に倒れそうになる

シラハンは受け止めてくれた…

シラハンがここにいなかったら私は死んでいた

A「りょーちゃ…っ(泣)」

S『誰もおらんけ、泣け』

A「うっ…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん(泣)」

シラハンは私の顔が見えないように抱きしめた

あぁ…あたたかいなぁ…海なのにな

S『…好きやで、A』

海の音で消えていったシラハンの声

A「うわぁぁぁん(泣)」

海の音で聞こえない私の泣き声


二つの声が消えていった

一つの思いが消え、一つの思いが出てくる

それが…恋なんだ…

それが…人生なんだ…

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