両想いの間。【工藤新一】

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貴方side







「明日、トロピカルランド行くんだっけ、蘭。」








「え、あぁうん。」









「ぇ私そんなの、知らないよ！」









「そうだっけ…あはは…」









下校中。





園子が持ち出した、その話。






初耳だった。









「あー、新一と行くの？」









「う、うん…ごめんね、A！


大丈夫！行くだけだから！」









「何焦ってんの、蘭。


そんなんじゃないって、何回言えばいいの。楽しんできなよ、新一と。」









最近、蘭の私への隠し事が増えた気がする。





それも全部、新一が関わっている話を。








「…私蘭に、新一のこと好きって言ったっけ。」








「言ってないけど…」









「新一のこと好きなのは蘭でしょ？


私が悲しむとか、変な誤解は辞めて。」








嘘、だけど。





私だって、新一が好きだよ。







けど、約束したから。ずっと前に。








応援、するって。









「あ、蘭、新一くん。」






「一緒に帰りなよ。」









園子の一言に、戸惑っている蘭。








「いいよ、私と園子で帰るから。」







「じゃ、じゃあごめんね。また、」








「ばいばい、」








顔を真っ赤にさせながら、



新一の方に走っていった。








「私らも帰るか、A。」








「うん。そ、だね。」









胸が痛むのは、きっと気のせい。









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