影の少女は笑わない【黒子のバスケ】

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初めのボールは誠凛からだった。木吉がボールを取り、ＰＧの伊月に渡る
しかし、そのボールを今吉にスティールされ、桜井が撃つ


「3Ｐに見せ掛けての、青峰へのパス」

青峰がそのままアリウープ。
誠凛は、カマして主導権を得るつもりだったらしいが、一筋縄ではいかない。




「Aはさ、誠凛が勝つと踏んでるけど、桐皇の方が強いんでしょ？何で？」


隣に座る文が聞いてきた。手帳に誠凛と桐皇の情報を書き込みながら、サッサと答えていく


「誠凛には、木吉っていう人が帰ってきたからだ。それに、誠凛はこんな所で終るほど弱くはない。まぁ、実力の差はあるだろうけどな」


「あら、よく調べてるのね」


「夜影は、頭いいもんなっ！」


「葉山先輩…文字が書けないので、手を退けてもらっても」



文に説明していたのに、先輩たちが聞いているとはどういう事なのだろうか。
しかも質問した本人は赤司と喋っている。
そして葉山先輩は、手を退けてくれない。


「A、誠凛が動いたぞ」


今まで静かに見ていた赤司が、私に声を掛けてきた。
コートに目を向けると、日向が桜井から遠く離れ3Ｐを撃った所だった



「3Ｐ。どうやら絶好調らしいぞ。誠凛」

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