眠り姫【澤村大地】

眠い…9 ページ10

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夜




私は目を覚ました






部屋の中は真っ暗






恐る恐るベッドから足を下ろして
力を入れてみる







完璧とまではいかないが
立つことができた





ほっと息をなでおろし
部屋の電気をつける




時計を見ると21時





もうお父さんも帰ってきている時間だ






こけないようにゆっくりと歩き
廊下に出ると
リビングの方から声が聞こえた






母「大地くんに言われたわ

薬って本当に効いてるんですかって」






父「効いていると言うしかないだろう」








大地？




薬？






私は会話がはっきり聞こえるように
足音を立てずにリビングのそばまで歩いた







ガラスの部分から中を除くと



テーブルに座っているお父さんとお母さん




お母さんは頭を抱えていた






母「これ以上は大地くんをだましてるみたいで
苦しくなるの、、、、」






父「じゃぁお前は本当のことを言うのか？」







両親が病気の事で何か隠しているんだろうなということは
わかっていた





でも教えてくれないから
私にはわからない






私が聞いているなんて思ってもいない２人






『え、、、、、』








２人の話は私の希望を
どん底に突き落とすものだった








多分このことは大地も孝支も知らない









涙が頬を伝う









頑張れば元気になれるんじゃなかったの？お母さん







私は何のために眠っているの









両親の話が終わって席を立ったのが見えた私は
急いで部屋に戻った









お母さん、、、お父さん、、、、







私は薬を飲んだって



幸せにはなれないんだね、、、、、









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