傍観者でいたかった【D.Gray-man】8

323.次こそは ページ28

神田side





Aから伸ばされた手を掴んだのはアルマだった





アルマ「ごめんA！！
本当ごめん、、、、っ！！」





泣きじゃくるアルマと裏腹に
笑うA






『ア、ルマ、、の手、、、、？
あっ、たかぃ、、、、』






みんなわかってた





ここに着いたとき




Aを見たとき





医療班が来たとしても
もうどうにもできないだろう事は






Aが悪いんじゃない





俺たちが来るのが遅すぎたんだ





Aの記憶では
この研究場にどうやって入ったのか
わからなかった




なかでどんなことになっていたのかも
どのくらいの被害が出たのかも




何もわからなかった





研究場に入るために
四苦八苦している間に時間は過ぎて





やっとたどり着いた時には
すべて終わっていた





リーバー「Aしか居なかった
だから任せるしかなかったんだ、、、」





リ「みんなのせいじゃないわ、、、
私たちが来るのが遅かったのよ、、、」





AKUMAを全部破壊した事と
科学班が全員無事だった事で



レベル４も居ない





どれだけ無理したんだ、こいつ





神「無理、しただけあったな」






『、、で、しょ、、、、？』





こんな状況でもへらっと笑うAに
胸がチクりと痛んだ





顔が青白い




普通なら辛くて息が荒くなるはずなのに
どんどん浅くなる呼吸に




誰もが覚悟を決めていた





『、、、、もぅ、、、次、こそは、、、
、、、死、ねるよ、、、、ね？』







最近まで知らなかったAの気持ち





ずっと死に急いでいるような感じはしていた




でも本当にAは
死を望んでいた





本当の




確実な死






Aの言葉はまた繰り返すのではないかという
恐怖からくるものだとわかった





神「ゆっくり、休めばいい」





ア「Aは頑張りすぎですから」





リ「そうね、、、
ゆっくり、、、して、、、」






アルマ同様泣き崩れるリナリーを
ラビが支えた





『そ、、、、だね、、、、、』








笑って






そう答えるAは





そのまま





瞼を閉じた









それが俺たちとAの
最後の言葉









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