225.悲痛の叫び ページ20
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リ「Aはなんで何も言わないの?
なんでわかってて何もしないのよ!!」
『わかってても助けない方が
いいことだってあるんだよ』
今は悲しいだけかもしれない
でも先を考えれば止めるべきじゃないって
私は思ったから
リ「仲間でしょ、、、?
なんでそんなに冷静なの?
スーマンのことだってそう
なんで咎落ちになるってわかってたのに
助けてあげなかったの?
なんでよ、、、、」
『スーマンは裏切ったんだよ?』
リ「それでもっ!!」
それでも仲間だって言うの?
裏切った者でさえ
『リナリーは
それでスーマンが救われるって
本気で思ってるの?』
裏切ったという事実は
ずっとその人の心に残り続ける
いくら周りが許しても
リ「何か理由があったのよ
スーマンはやさしい人だったもの!」
理由があったらなんでも許しちゃうの?
『お人好しだね』
なんでも許すのは
優しさじゃないんだよ
私の言葉にさすがのリナリーも
耐えられなかったのか
バチーーーン!!
と平手打ちをされた
まさかのことに
私も、ほかの皆も驚いた
私、今叩かれた、、、?
じわじわと痛くなるほおで
実感する
リ「みんな、守りたいものがあって戦ってるの!!!
わかってて命を粗末にするなんて私にはできない!!
Aも同じだと思ってたのに!
仲間の命を守る気がないなら
私はもうAとは一緒に戦いたくない!!」
リナリーに
こんな風に睨まれる日が来るなんて思わなかったな
それに
戦いたくない、、、か
心が、、、、冷めていくような
そんな感覚
ほおを叩かれて
叩き返してもいいはずなのに
それさえできないほど
疲れがどっと来た
『リナリーにはわからないんだよ
裏切るって言うのがどういうことなのか
裏切ったのに笑顔を向けられる気持ちが』
リ「わかったようなこと言わないで!」
今のリナリーに何を言っても
きっと無駄なこと
悲しくて、辛くて
誰かにあたらないと
自我を保っていられないんだ
『私、外に出でるから』
睨みつけるリナリーに背を向けて
私は部屋を出た
『あ、そうそう
ウォンさんが誤解するような言い方してたから
一言訂正するけど
アレンくんは生きてるよ』
私に唯一できることは
アレンくんの無事を伝えることだけだ
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作者名:ゆーな | 作成日時:2020年2月20日 15時