212.同い年 ページ7
コムイside
Aちゃんが部屋を出ていって
僕とリーバー班長だけになった
リーバー「なんつーか、、、
Aって大人っすよね、考え方が」
コ「そうだねぇ」
Aちゃんは強さというものに
あまり興味がなさそうな子だなとは
日頃よく思っていた
ほかのエクソシストは
必死に強くなろうと努力をしているのに
Aちゃんはどこか他人事のようで
上からAちゃんを元帥にと
話が出た時も断るんではないかと
予想はしていた
でも、その理由は
僕が考えていたものではなくて
コ「Aちゃんは
一体いつから自分の命の終わりを
見極めていたんだろうね」
まだたったの１６歳だ
終わりを考えるには早すぎるのに
自分の命でさえ
他人事のように話すAちゃん
いくら年をとっても
いくら最前線で戦っていても
あんな風に自分の最期を見通して
冷静でいることが出来るものなのだろうか
リーバー「死ぬのを考えるには
早すぎるっすね」
コ「リナリーと、、同い年なのに、、、、」
もしAちゃんが持ってるイノセンスを
リナリーが持っていたら
そう考えると恐ろしくてたまらなくなる
妹と同じ年の女の子が
死を受け入れ、なおかつ仲間の心配まで
リーバー「大丈夫ですか？」
コ「うん、大丈夫、、、
僕が落ち込んでいても仕方ないからね」
辛いのは当の本人なんだから
僕がメソメソするわけにはいかない
リーバー「最近、Aが冷たいだとか
言う連中がいますけど
絞めたくなりました」
コ「Aちゃんはいつでも
誰よりも仲間思いのいい子だよ」
リーバー「わかってます」
どうして、あんな子に
神は２つも寄生型のイノセンスを
与えたのだろう
ひとつでも充分強いのに
どうして
若い者ばかりが
こうも危険に晒されてしまうんだろう
.
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作者名：ゆーな | 作成日時：2020年2月20日 15時
