傍観者でいたかった【D.Gray-man】5

180.何のために ページ20

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前線で戦うわけでもなく
後方で支援することもなく



私はただ見てろって
そういうこと、、、？





『絶対、、、ケガしないって言いきれるなら
何もしない』





神「ザコ相手にケガなんてするかよ」





見下すように笑った神田の表情を見て
なんだか転生前の神田みたいでこんな状況なのに
ホッとしてしまった





よかった

私のよく知る神田だって





そのせいか先ほどまで感じていた
怒りも悲しみもどこかへすっと消えて行って






『ケガしたら速攻変わってもらうから』






感情に流されずに
私も冷たく神田に言い返すことができた





本当はこの前のひどい言葉を
一言誤らないとと思っていたけど



私を嫌いになって
神田が私に近づかなくなるなら
このままでもいいのかもしれない









現地について
ファインダーの人と合流して
私たちはAKUMAが目撃されたという場所へ向かった







人気のないところを想像していたけど
私の予想は大きく外れ
ついた場所は割かし小さな病院だった




小さな病院とは言っても
一応町の中心部に近いところに立っている





廃墟ではなさそうで
人が出入りしている様子を見ると
現在も診療中




今入っていいのかと私が少し躊躇している間にも
神田は堂々と病院の中に入っていく



私はあわてて神田の後を追うと
病院内には思った以上に診療を待っている
患者の姿が多かった






AKUMA、結構いる気がする、、、



アレンくんみたいにAKUMAの魂は見えないけど
イノセンスがここにAKUMAがいると
私に伝えてくれてる





『ユウ、AKUMAたくさん居るけど、、、』




たくさん、、、むしろここにいる患者
全員じゃないだろうか？





神「お前らは下がってろ、邪魔だ」




そう言って夢幻を発動させた神田が
私たちの前に立った




いつもはまじまじと見ることのない神田の後ろ姿




大きく、なったんだなぁ、、、





思ったよりも男らしくなった背中




12歳だもんね





私が初めて神田に会ってから３年





最初はシンクロもできなくて
誰も守れなかった背中は




今私を守ってくれている






AKUMAに向かっていった神田を
私はただじっと見守った





正確な数はわからないけど
20体近くのAKUMAを


神田はどんどん倒していって






結局、神田はかすり傷も負うことがなく
AKUMAを全部破壊した








『強くなったんだね、、、、ユウ、、、、』








なんでだろう
さみしいな、、、









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