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ページ17

どれほどの時間が経っただろうか。

司はAの身体を離し、顔を覗き込むようにして額を付ける。




「____私は、お姉さまが大切です。
誰よりも護りたい、幸せにしたい。その気持ちは他の人にも負けていません」


「・・・うん、ごめんね」



あの人のことが、好きだから。
そう告げたAは心底苦しげで、それでいてとても魅力的だった。
しかしそれは、彼の気持ちを昂らせることにしかならなかった。



「司を利用してください」



そう言って甘美な蜜の跡が残る紅を啄んだ。呆然と佇むAを他所に、司は舌に伝わる甘味を貪ると、先刻彼女が吐ききれなかった花弁見つけを呑む。

それに気づいたAは抵抗を強め、司を押し返す。



「っ、何してるの!?そんなことしたら司くんも花を__」


「はい、私も花を吐くことになるのでしょうね。きっと貴女を想って。


___ふふ、ですがお姉さま。私も、貴女も、救われる方法があるとは思いませんか?」




その時、彼女はようやく彼の意図に気がついた。
叶わぬ恋に身を注ぐ自分と、そんな自分に恋をする彼。


そんな2人を救う方法、それは__






「っそんなの・・・ずるいよ司くん」


「申し訳ありません、ですが司はもう、お姉さまが苦しむところを見たくないのです」






彼の(想い)を受け取るまで
彼らは(想い)を吐き続ける。

愛の鎖→←▽



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設定タグ:あんスタ , あんさんぶるスターズ   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:合作 x他5人 | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年12月18日 22時

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