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「お疲れ」
そう言って、彼は彼女の前にホット珈琲を差し出した。ちゃんと好みに合わせて砂糖は多め。
小一時間、パソコンの画面と睨めっこを続ける彼女のために気休めにと、思い珈琲だけでなくお菓子まで添えてある。思いがけない気遣いに、彼女は少し驚いていた。
「敬人だって仕事で疲れてるのにごめんね」
申し訳なさそうに眉を下げて笑う。「俺たちアイドルが仕事が出来るのはAのようなプロデューサーのおかげだろう。」と言い、珈琲を一口。
「私も休憩するね」と彼の隣に腰掛けた。のんびりとした時間は久しぶりだ。二人共有難いことに仕事に追われ、ゆっくりとする時間がそうそう無かった。
彼が、携帯の画面を見ているとふと肩に重みを感じた。ちらりと隣を見ると気持ちよさそうにうたた寝をする彼女だった。そんなに疲れているなら寝ればいいのに、と彼女を心配して軽く溜息が出た。
パソコンの画面を見ると、既に作業は終えており確認の作業をしているだけだった。起こすのも悪いと思い、そのまま彼女を姫抱きにした。
「ん…?敬人…?」
「もう仕事は終わりだ、明日早く起こしてやるから今日は寝ろ」
まだ曖昧な意識の中、彼女は「分かった」とだけ答えすぐに夢の中へ堕ちていった。すやすやと眠る彼女が、愛おしくなって額に口付けを落とした。
恋人らしいこともそんなにしてやれてないな、と思った彼は今度休みを取って出かけようと考えた。
ゆっくりと自室のベットへ彼女を寝かせてあげる。自分も部屋に戻って寝ようとしたのだが、ふいにぐいっと裾を引っ張られた。
「敬人、一緒に寝よう」
「全く、お前は…」
先ほどとは違い、しっかりと目を捉えてそう言った。お互いの就寝時間が違うからといって、一緒には寝ていなかったのだが、今度出かけるときは家具屋にでも行こう。
少し狭いシングルベッドに二人で身を寄せて。
「A、今度新しいベットでも買いに行こう」
「ついに、ダブルベッド?」
なんて、嬉しそうに笑う彼女を見たら早く買いに行くしかない。
彼女の頭を撫でながら、眠りにおちるのを待った。
こんな日も案外悪くないのかもしれない。
「おやすみ、A」
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ひかり - 敬人ちゃん大好きだからこういうの嬉しいですね (2018年2月11日 16時) (レス) id: c1b7de4169 (このIDを非表示/違反報告)
トパーズ - はすみん紅月の中で一番好きです!更新頑張ってください!!!!! (2017年8月27日 11時) (レス) id: 1b6c5aff30 (このIDを非表示/違反報告)
ままこ(プロフ) - ariaさん» コメントありがとうございます!蓮巳敬人の嫉妬は、ちょっと可愛い感じするんですよね笑、頑張ります! (2017年8月24日 18時) (レス) id: dd2edfbc4c (このIDを非表示/違反報告)
aria(プロフ) - 敬人さん、嫉妬やばす…!←かっこいいというか可愛いというか…。これからの展開が楽しみです!これからも更新頑張ってくださいね!!はぁ、敬人さん好き……。 (2017年8月24日 11時) (レス) id: e584b4d054 (このIDを非表示/違反報告)
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