第352夜 ページ19
「じゃあ君の父親は一体何の目的が…何がしたいって言うんだ」
ハリーが少し苛立った様子でそう言った
僕の言い方が気に食わなかったのもあるだろうけど、元々最近はキレやすい傾向にあるのでその反応は想定内だった
『もちろんダンブルドアとその周囲の殲滅、および魔法界の支配だと思うよ』
例のあの人のために、自分の思想を成し遂げるために世界を作り替える
それが父様の目的だろう
何を今更と、冷めた目でハリー達を見返した
「それじゃ尚更どうして本部を襲わない？ どうして騎士団の人間を攻撃しないんだ！」
「ハリー！声が大きい…！」
激昂するハリーをハーマイオニー達が両隣から窘める
僕はその様子をやれやれと肩を竦めて眺めた
『まぁまぁ落ち着いてハリー。それじゃあまるで君が本部を襲って欲しいと考えているように見えるよ』
身内や尊敬する人が所属する組織のことなんて眼中に無いと言われて、ムキになる理由も分かるけども
『あのさハリー。何も魔法をぶつけ合うだけが戦争じゃないんだよ』
宥められても尚怒った様子の彼を見つめながら僕は口を開いた
『表立ってないだけで戦争はもう始まってる
情報、貿易、経済。物理的な攻撃だけが闘いじゃない』
むしろ血で血を洗う争いはもう少しあとの段階になってからだろう
今は人心掌握と情報の統制あたりに力を入れているんじゃなかろうか
最近の日刊預言者新聞を見る感じ、もうメディアの方は掌握されかかっているようだけど
『ていうか、例のあの人たちにとって騎士団よりもっと未知で、脅威になり得る組織があるんだけど……気付いてる？』
「…え？」
ハリーが目を瞬く
ハーマイオニーが息を呑んだのが分かった
『あちらさんは将来性を考えると今のうちに潰しておきたいだろうね。それほど脅威でもない今のうちに
＿＿＿分かってる？君たち生徒のことだよ』
学校への介入。教育の侵略
いずれ敵になるかもしれない若い芽は今のうちに摘み取っておこうという魂胆
長い目で見た時に、魔法界を征服するうえで未来ある子供達ほど不確定で危ういものは無い
『授業で杖を握らせてもらえないのは、君達が力を持つと不都合な人間がいるからだよ』
「それはファッジのことだろ！」
『本当に？アンブリッジは本当に魔法大臣だけの差し金？』
固まった三人に近づくと、僕は自然な動作でハリーに顔を近付けた
『そう素直にカエル女の言葉を受け取るなよ
英国人は三枚舌なんだぜ？』
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ぽか - 面白すぎてすぐ読んでしまいました！すごく面白いですし、主人公の病みが出てきてワクワクしてます！完結して欲しい・・・！更新無理せず頑張ってください！ (4月19日 17時) (
レス) @page34 id: 8fb0247eee (このIDを非表示/違反報告)
まど - 読んでて物凄くわくわくしました！言葉や展開の言い回しが素敵で、実際にある国などついつい調べて何時間も費やしてしまいました幸せです。是非完結していただきたい…！無理せず更新頑張ってください！ (1月9日 21時) (レス) @page34 id: 6fc7e82b20 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの - 凄く面白くて一日で見ました！！今から2週目見てきます！！！！更新頑張ってください！！！！ (12月24日 13時) (レス) @page34 id: 49fa55860c (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ - はぁぁ！最高です♡♡また更新してください♡待ってます！！！お体にお気をつけて！ (9月12日 21時) (レス) @page34 id: eb702a756c (このIDを非表示/違反報告)
おパブロで。 - お、面白すぎてイッキ見しちゃった……(ﾟωﾟ)お身体に気を付けて毎秒更新して下さいね！！！！ (9月12日 0時) (レス) @page34 id: e2ea27c298 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2021年12月17日 17時
