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顕｢こんな汚ねえ手使うのかよ、お前らは｣
海｢だっせーな、女使うなんて｣
怜｢でも縛ってないと負けちゃうもんね！Aには｣
久しぶりに見る、怒ってる3人。
怒ってるのに、口調は楽しそうで
やっぱり私達はみんなバカだ。
永瀬の合図で出てきた山手の生徒10人ほどと
顕嵐たち3人。
人数的には不利だった。
海｢久しぶりに暴れますかー！｣
宮近の声を期に、ぶつかり合う。
縛られてなければ、勢いよく飛び込んでいって私も大暴れしたい。
胸が高鳴った。
根っこはヤンキーなんて言われたのを思い出す。
怜｢遅くなってごめんな｣
怜央が相手を交わしながら素早く私の縄を解いてくれて自由になる。
でもだいぶ痛めつけられてて動けそうになかった。
怜｢ここで大人しくしてて｣
私を抱えて物陰に座らせると、
頭をクシャクシャと撫でられた。
怜央の手ってこんなに大きかったっけ。
背もでかいから当たり前か。
怜｢あ！今ときめいたー？いいよねこういうの！
いや〜あいつらぶっ潰すからカッコイイ俺見とけよ！｣
『調子乗んな(笑)』
力なく怜央の肩を小突くと、
雄叫びを上げて相手に向かっていく。
不意に傷が痛んで、頭を下げた時
ｶﾗｶﾗｶﾗ…と嫌な音。
山手の数人が金属バットを持ち出してた。
海｢くっそ！！お前ら汚ねぇって！！！！｣
あっという間に山手が優勢になって、
3人とも1対3、4くらいで囲まれる。
『ふざけんな永瀬！！』
廉｢も〜ほんまにAちゃんしぶといなぁ｣
相変わらずヘラヘラしたまま、
私の方へ来る。
廉｢マジで、いつか本当にタイマンしたいからさ
ここで死なすつもり無かったんやけど。｣
『なんで、こんなこと…』
廉｢だから暇つぶしやって言うたやん。｣
その時の永瀬の目は、
目だけで人を殺せそうなほど黒かった。
もしかしたらこの人は
可哀想な人なのかもしれない。
海｢顕嵐！！！！！｣
ハッとした時には、後ろからバットで殴られて倒れ込む顕嵐。
『っ顕嵐！！！』
廉｢自分の心配もせなあかんで？｣
背後で永瀬が振り上げたバットを避ける力は、
残ってなかった。
振り下ろされたはずなのに、
痛みはなくて。
おそるおそる目を開くと
そのかわりに、爆発音に近い大きな音で
倉庫の入口がぶっ壊されてたのがわかった。
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作者名：きらり | 作成日時：2017年12月29日 19時
