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燃える炎
赤ちゃんの泣き声
崩れていく、
住み慣れた家
家族の写真も
幼稚園の時に描いた絵も
全部全部、真っ赤に溶けていく。
柱もバチバチと音を立て始めて
激しく燃える本棚が私の背中に倒れてきて
熱さを感じる間も無く、
『っは、……っっっはぁ、はぁ……』
毎日毎日同じ夢にうなされて
同じ時間に飛び起きて
部屋着のまま外に出る。
風は冷たくて、でも目を覚ましてくれるから丁度いい。
コンビニで適当に買った酒を手に
誰もいない公園で朝を待つ。
そんな毎日。
早く死なないかなって、
早く死ねないかなって思ってた。
今日までは。
｢こんな時間に女の子が一人なんて
危ないよ？｣
暗くて顔はよく見えないけど
甘ったるい声。
｢寂しいなら、
俺と一緒にくる？｣
運命の出会い、
なんて言ったら人は笑うだろう。
私には、
笑ってくれる人なんていないけど。
→
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作者名：きらり | 作成日時：2017年12月29日 19時
