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『やばい』
入口のそばで微笑む大海弥くんを見て、生命の危機を察知した瞬間にパット脳裏に浮かんだのがこの単語。
未だキャーキャーわめいている蟻んこは置いといて、重大なことを思い出した。
―昼…またココ来いよな
なんて、言われてたのを忘れてた自分が恨めしい。
「おい。どういう了見でココにいやがんだ」
逃げなくちゃ…とは、思うけど…その前に体が動かないから無理。
「えっと…忘れて…ました…テヘッ…すんません」
ちょっとふざけただけなのに睨まれて即謝ってしまった…一生の不覚だ。
「ちょっと来いや」
強引に立たされ、傍で眺める早苗に助けをこう前に教室から引きずり出され、
あっという間に屋上に連れて来られた。
.
.
.
「理由を説明しろ」
「いや、忘れてたんだよね」
「俺との約束を?いい度胸じゃねーか」
妖しく口角を上げる大海弥くんから逃げ出したくなったのは気のせいなんかじゃない。
「謝るから…ご飯食べよ?」
「チッ…出せよ」
何を!?
「何をじゃねーし。俺の弁当だよ、べ・ん・と・う」
「出したらいいでしょ?それにそこまで強調しなくても…」
「星原が俺の弁当作るに決まってんだろ」
「いつそんなこと決めたっけ?」
「お前が俺に告ったとき」
記憶を遡ってみるけど…そんな記憶はどこにもない。
それどころか、当初の目的を忘れてることを思い出した。
そういや、あたし…大海弥くんをあたしに惚れさせようと意気込んでたよね…
思いっきし大海弥くんのペースにつられてんじゃん
ダメだなー
なんて、落ち込む暇はない。
「食べちゃダメ!!」
「んだよ…」
たこさんウインナーに手を伸ばす大海弥くんからたこさんウインナーを救出す方が優先順位は高いから。
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夢叶(プロフ) - ざわちゅうさん» ありがとうございます(´∀`*)お名前と同じですねww…ざわちゅうって言葉出してましたか?(^_^;) (2012年7月23日 23時) (携帯から) (レス) id: fccec6d73b (このIDを非表示/違反報告)
夢叶(プロフ) - ふうみきさん» えっ、お上手だとか…てれr(( ケータイ小説ハマってるんでその影響出てるかもしれないです^^;でも、褒めていただきありがとうございます!! (2012年3月29日 18時) (レス) id: b5f5af4019 (このIDを非表示/違反報告)
ふうみき - 小説を書くのがお上手なんですね〜プロの携帯小説みたいです** (2012年3月29日 9時) (レス) id: 0c659a6204 (このIDを非表示/違反報告)
夢叶(プロフ) - ぺどう沢さん» そんな人がいるなんてうらやまs((キュンキュンしていただきありがとうございます^^ (2012年3月28日 22時) (携帯から) (レス) id: fccec6d73b (このIDを非表示/違反報告)
ぺどう沢(プロフ) - 好きな人の性格に似てたところがびっくりしましたwww何か・・・キュンキュンきちゃいました/// (2012年3月26日 15時) (レス) id: 5e2d8de545 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢叶 | 作者ホームページ:http://ameblo.jp/kagurakamuisougo/
作成日時:2012年2月26日 0時