今日のわんこ 57号 ページ13
5階の食材冷凍庫に着くと、Aは鍵を開ける。
ゴォと開く音と共に冷たい冷気が周囲を冷やす。
A「ありがとう、歪。もうここまでで、大丈夫。」
Aは息を切らしながらそう言う。
歪「(寒い…。こんなところに今のAさんが入ったら悪化しちゃう…。)Aさん、僕が置いてくるのでどこに置いた方がいいですか?」
A「え…いや、大丈…」
Aが言いきる前に大きめな段ボールを取り上げてそそくさと中に入る。
歪「段ボールの中は…お魚ですね。お魚のところに置いてくればいいですか?」
A「あ……うん…。ごめん、お願い…。私ここで待ってるよ…。」
ドアを開いた状態でその場にしゃがみ出すA。
会議とAの体力的に時間がない歪は急いで段ボールを置きに行った。
Aの背後に何者かが近づいていることを知らずに…。
歪「(よし、ここでいいかな。)」
段ボールをゆっくり置いて崩れないかの確認をしていると、背後から甲高いAの声が聞こえてくる。
A「え…ちょっ…と…!やめて!」
歪「え?」
ゴンッと鈍い音が聞こえて冷凍庫の出入口にAが倒れているのが目に入る。
そして、冷凍庫の扉は二人が中にいることを構わずに閉まろうとしていた。
歪「!Aさん!!」
すぐに駆け寄ったが、既に遅く扉は閉じられるとの同時に鍵の閉まる音もして固く閉ざされてしまった。
歪「Aさん…!」
Aの体をゆっくりと起こす。
A「ハァ…ハァ…」
Aは顔を赤くして気絶していた。
歪「(どうしよう…とりあえず、Aさんにコートを…。)」
歪は自分の隊長コートをAにかける。
そのとき、ポタリと水滴が落ちる音がした。
歪「!」
下を見ると、Aの頭部から血がポタポタと垂れ落ちている。
さっきのゴンッという音はAが頭部を殴られた音だったのだ。
歪「Aさん…!」
歪はハンカチでAの血を拭う。
金属で頑丈にできている扉を押してみるが、やはり鍵をかけられたらしくびくともしない。
歪「すみません!!開けてください!!!」
固いドアを叩いて声をあげるが、誰も来ない。
身体が冷え始めて口からは白い息がこぼれる。
歪「(助け呼ばないと…そうだ…ケータイ…!)」
震え出す腕を動かしてケータイを取り出すが、【圏外】の表示で内心に焦りが出始める。
歪「…どうしよう……。」
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? ?*ジョーカー(プロフ) - 私も能登半島に近くないところにいるので大丈夫でした☺️ (1月4日 18時) (レス) id: d4c44e022b (このIDを非表示/違反報告)
カギ(プロフ) - ? ?*ジョーカーさん» 応援と好評のコメントありがとうございます!(*>∀<*)これから今日の分の更新をしますので、お楽しみください🎵 (1月4日 16時) (レス) id: 0f9522b1c1 (このIDを非表示/違反報告)
カギ(プロフ) - ? ?*ジョーカーさん» こんにちは!私は能登半島より間反対の場所なので大丈夫ですb読者さんたちの中で能登半島または近場だった方がいたらと心配でストーリーとは別個で投稿させていただきました(о´∀`о)??*ジョーカーさんは地震大丈夫でしたか?💦 (1月4日 16時) (レス) id: 0f9522b1c1 (このIDを非表示/違反報告)
? ?*ジョーカー(プロフ) - ストーリーの内容がどんどん深くなってきてこれまでよりももっと次の展開が楽しみになってます!😆大変だとは思いますがこれからも更新頑張ってください(๑•̀ㅂ•́)و✧ (1月4日 15時) (レス) id: d4c44e022b (このIDを非表示/違反報告)
? ?*ジョーカー(プロフ) - 能登半島地震大丈夫でしたか?💦 (1月4日 15時) (レス) id: d4c44e022b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カギ | 作者ホームページ:http://kogakogaminemine1321%45
作成日時:2023年12月9日 11時