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約束して ページ42

あの日、Aと別れた後から会っていない。

連絡もしていない。

自分は彼女よりも組織を選んだ。

太宰がマフィアを抜けたと言う報告を耳にしたが、このタイミングでそれは正直複雑だった。

Aは、太宰と共に行ってしまっただろう。

自分には、止める資格は無い。

ムカつくが…太宰が一緒なら、光の世界で生きられるだろう。

あいつの幸せは俺じゃ作れない。

だから、せめて黙って送る事にした。

今更Aが太宰と一緒に消えたなんて報告書を見ても意味はないと思っていた。

だから、本部を歩く中、ふと視線を上げると、目の前にAがいた時、俺は目を疑った。

「…な…んで…」

『私、幹部になった。』

「はぁ?!幹部って…何で…お前…マフィアを抜けるはずじゃ…」

『…私は中也と一緒にいたい。』

「!!」

『中也の側が私のいる場所。』

「!」

『ずっと一緒だ。』

そこまで言ったAに堪らず中也は抱き締めた。

「バカヤロウ…光の世界に行くチャンスを捨てやがって…余計、こっちの世界に入りやがって…お前はもっと苦しむ事になる。」

『それでも…』

「!」

『私はあなたの側にいたい。』

「!…A…!」

『中也…守らなくて良いんだよ。私を救おうと必死にならなくて良いんだよ。だけど、約束して。








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二度と、私を離さないで。』

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作者名:クロ | 作成日時:2019年7月13日 1時

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