歴代最年少幹部 ページ38
あれから数日、私は自分の身の振り方を考えた。
私自身がどうしたいのかを。
そして、導き出した答えに向かって、その日を迎える事になった。
久し振りに与えられた任務は、ミミックの残党狩りだった。
任務は簡単だ。
生け捕りは不要。
手加減する必要が無い為、不本意ながら得意分野だ。
そして、この任務には太宰も参加していた。
太宰は私と目が合うと、ついて来てと目で合図をしてきた。
各々が、ミミックがいる場所を包囲し、追い詰めようと動く中、太宰と私は2人で歩いていた。
「道は決まったかい?」
『そうね、あなたはいつだって正解を導く人。そんなあなたについて行くのがいいと思う。でもね…』
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カチャ
「!…へぇ…。」
『ポートマフィアでは裏切りは許さないわ。』
「それが、君が出した答えかい。」
太宰に向けて、銃口を向けたA。
そんな彼女に太宰は少し驚いたが、笑っていた。
「残念だよ、私は君となら上手く行けると思ったのに。」
『私は最初から貴方と手を組む気は無い。私、貴方が嫌いなの、知ってると思うけど。』
「その弾は君が異能で作った毒の弾丸だろ?それじゃ私は死ねない。」
『別に良いわ。私が沢山撃てば、銃声を聞き付けた部下達が来るだけ。そして貴方は裏切り者として捕まる。お終いよ。』
「…成る程ね…」
彼女の言う通りになるのは、少々厄介だと思った太宰の顔に僅かに動揺があった。
『じゃあ、さようなら、マフィア歴代最年少幹部殿。』
銃口を向けながら近づいて来た彼女に、太宰も応戦せねばと思った次の瞬間だった。
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「おふざけが過ぎますよ、Aさん。」
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作者名:クロ | 作成日時:2019年7月13日 1時