告白 ページ31
目を覚ますと、中也が私を見下ろしていた。
ここは、どうやら中也の家らしい。
「…起きたか。殴って、悪かったな。」
『…懐かしい夢を見ていた。』
「兄弟達のか?」
『違う。中也の夢、中也が、私を悪夢から救ってくれた時の事…』
「…俺は…お前を救えない。」
『何で?私は、中也に苦しみを和らげてもらったよ?毎日、夜が怖くて苦しくてたまらないかった、そこから救ってくれたのは、中也だよ?』
「…俺は、自分の事で精一杯だ。お前と一緒に寝たのは…お前の側に居たかったからだ。お前が苦しんでいたから、それを理由に優しくする理由が出来たからだ。優しくすれば、お前は、俺の側に居てくれる…そう思ったからだ。」
『それの何がダメなの?私は、中也が私に優しくしてくれたのが、嬉しかった。』
「お前は、ガキの頃から優しくされた事がなかったから、俺の行動全てを受け入れちまうだけだ。本当は、俺なんか…」
『私は、中也だから受け入れただけ。私が優しさを知らないって言うなら、私に優しさを教えてくれたのは中也だよ!だから、中也…そんな辛そうな顔しないで!』
Aは、中也に腕を伸ばし、彼の両頬を包んだ。
今にも泣きそうな顔をして目を閉じていた彼だったが、彼女に両頬を包まれると、目を見開き、そのまま横になる彼女に覆い被さり、抱き締めた。
「俺は、お前の事が…
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好きだ。」
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作者名:クロ | 作成日時:2019年7月13日 1時