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素敵な人 ページ2

『どうして銃で撃たない。お前が生きる世界は甘くない事位、分かっているだろ。』

「…人を殺さないと決めているからだ。」

『…変わっているね。』

「よく言われる。」


彼との出会いは偶然だった。

下級構成員時代、私は彼と仕事が一緒だった。

見てれば分かる。

彼はとても強い。

なのに、目の前で彼が人を殺めるところは見た事が無い。

私は次第に出世していき、彼とは仕事が一緒にならなくなっていた。

彼には出世をしたいという野心がまるで無く、ただ、無気力という訳でもなかった。

話してて、感じも悪くないので、たまに顔を合わせては一緒に飲んでいた。

時が経つにつれ、彼はこういう人なのだと理解し、
また、話していると、彼には夢がある事を知った。

いつか、マフィアから足を洗い本を書きたいそうだ。

海が見える場所でだなんて、なんて素敵な夢だ。

私は、夢というものを考えた事はないし、欲しいとも思わない。

ただ、彼という人間は、なんて素敵な人だろうと思った。

天然と短気と倍返し→←時に変化は



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作者名:クロ | 作成日時:2019年7月13日 1時

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