22話目 ページ22
おはようございます。本日は、3日目凸したということで、奴を起こします。…え?さっきから、幹部の扱いが雑だって??
そう思いながら、本当は好きなんだろ…いやあの、何でもないですスミマセン。
my「誰でも良いから一人起こせと言われてもねぇ…。」
今のところ、まだ会っても居ない、会話を弾んだことのない幹部がちらほら脳裏に浮かぶ。流石に、総統は起こせないな。メイド長の仕事だから、外して考えよう…。
my「……真っ先に浮かんだのは、彼しかいないよね。」
それは、勿論チーノ様だ。昨日の朝は、本当に頑張って起きたらしく、先輩方や幹部様が驚くほど寝坊さんらしいのだ。
チーノ様の部屋は、廊下の掃除の時だけ覚えた。決して、ストーカーじゃないからな。ご勘違いしないように…。
扉の前までは来たが、3回叩くとやっぱり返事がしない。
my「失礼します。」
開けると部屋が真っ暗。カーテンの隙間から日光が部屋の中に入りたがっている。すると、ベッドからモゾモゾと動く人物を発見。
それを無視して、カーテンを扉のように開けて、部屋中に日光を差し込ませた。
my「おはようございます、チーノ様。良い朝ですね。」
ci「んん〜〜!」
んじゃないよ、んじゃ!真っ暗で気づかなかったけど、テーブルの上に飲み干したコーヒーカップに、紙類がゴミ箱に溜めているではないか。
後でここを掃除してあげるから、まずはコイツを起こす。
my「おはようございます、チーノ様。もう朝ですよ。」
ci「ん〜?マイざんなんで此処におんの…。」
おはようつったら、おはようと返すよな???そんな怖いこと言わないので、優しく声を掛け続ける。
my「睡眠をお邪魔してしまい申し訳ありませんが、至急チーノ様のお部屋を掃除させて頂きますので、朝食の方をお済みください。」
いつものグルグル眼鏡をかけているチーノ様は、目付きを薄らと細めてニヤリと妖しく笑いかける。……嫌な予感。
ci「朝食はええわ。」
my「何を仰いますか、直ちに支度を…っ!?」
いきなり腕掴まれたと思いきや、気づくと彼の腕の中にいる状態。それに…!
ci「睡眠を邪魔した罰やで。」
目の前には、橙色の目が私を写しているのだ。
近い近い近い!?密かに私の体が熱くなるし、耳元に彼の息が掛かるし!
my「な…なっ!!」
ci「顔赤いやんけ…。」
本当に寝ぼけてるのかこれは!?早く此処から抜け出せないと仕事が遅れる…!
ci「ん〜もうちょい待ってや。」
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作者名:み〜と | 作成日時:2022年12月23日 19時