・メリーとウルフ ページ5
*
「それもそうだな。」
納得したように、パソコン君がイスに座る。
どうやら、パソコン君の名前が書かれたイスは
Aのイスの隣だったようだ。
パソコン君が座ると、バラバラと数人が座った。
その中でも、真っ先に座ったのは
特徴のない彼だった。
(やっぱり、この子は臆病者だ。)
しかし、座ったのは全員ではない。
タケオやタクヤ、マキにサトル、そしてリツは
座らなかった。
「1・0……。」
「ルールを無視したので罰を実行します！」
サイレンが辺りに鳴り響く。
次の瞬間、座らなかった者達がいっせいに
叫び始めた。
「いたたたたたた！」
「な、何だコレ!?
いたい！いたい！」
「いったい何が起きてるんだ…！？」
特徴のない彼が驚いたように言う。
『みんなッ！？大丈夫ッ？？』
「は、早くこれを止めろ！」
「は、早く止めて…。」
そして、痛みが治まったのか
静かになった。
「はぁはぁはぁ…。今のは一体何…？」
「これで命令に従う気になりましたか？」
「あ、あれ！」
「何あいつ…。」
中央にあるイスの上に、声の主と思われる
"物"があった。
『あれはッ！………狼と羊ッ？？』
Aが困惑したように言う。が、表情は全くと言っていいほど崩れていない。
「どうもみなさん初めまして！
このゲームの主催であるメリーと！」
「ウルフだ…。」
まんまの名前だなぁ〜と思っていたので
Aは気付かなかったが、こいつらは
「に、人形が喋ってます…。
き、きもい…。」
そう、人形なのだ。
君の髪ゴムよりは、ずっと可愛いけどなぁッ！
と思ったがAは言わなかった。
『ねぇねぇッ！君達ッ！
あぁッ！メリーとウルフッ？だっけッ？？
ねぇッ！ここってどこッ？？
ねぇッ！ゲームって何ッ！？』
Aが瞳をキラキラ輝かせてきく。
好奇心に満ち溢れたオーラを放っている。
これから何が起きるのか楽しみで仕方ないと
いった感じだ。
「そ、それは今から説明します！
アナタ達の脊髄神経にデバイスを取り付けさせてもらいました…！」
「ほ、本気で言ってるのか…？」
『あッ！首の裏に何かある〜ッ！』
「無理やり取ろうとすると、死ぬ可能性があるから……ってそこのピエロ！」
『あぁッ！あたしッ！？』
「お前以外に誰がいるんだ…。言ったそばから
取ろうとするな…。お前死にたいのか…？」
『死にたくないよッ！命は大事ッ！
あたしッ！いきるッ！』
「それなら、とるな…。」
ウルフは疲れきったようにそう言った。
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寝不足猫ﾁｬﾝ(プロフ) - とても面白かったです！！更新頑張ってください！！応援しております！！ (2020年2月26日 9時) (
レス) id: 4170bbe3e6 (このIDを非表示/違反報告)
夢ひつじ(プロフ) - ヤクルトさん» ありがとうございます！！！そう言っていただけてうれしいです！ものすごく頑張ります！ (2019年4月11日 21時) (レス) id: 1d8ff2feb4 (このIDを非表示/違反報告)
ヤクルト(プロフ) - 面白いです！！！！！これからも頑張ってください！！！ (2019年4月11日 20時) (レス) id: 3f2bfd481d (このIDを非表示/違反報告)
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