こ・ネ・タ ページ30
「実は私ねえ、読んでいたのだよ手紙。いや〜然し、一度、もの凄く恥ずかしいポエムが書いてあった時は思わず燃やしてしまったけどね」
国木田さんが云ってた、持ち上げてからの高速梯子外しってこのことだな。
恥ずかしすぎる、あれは、中也さんに渡してから激しく後悔した。
『その件に関しては燃やして戴けて善かったです』
「ああ、それと」
まだ何かあったっけ!?
「中也の恥ずかしエピソードが書いてあった手紙。あれは好かったよ、実に良い情報だった。いや〜部下に売られているという点でもう可笑しかったけれど、暫く嫌がらせには困らなかったね」
お役立てていたなら善かった。
「却説、今年の手紙は・・・なるほどね、そうきたか」
太宰さんが手にしている紙は、正真正銘、白紙だ
『今までの手紙は、直接云えない気持ちを綴っていたものですから。
今は正面切って云えますもん。』
珍しく人影のない探偵事務所に流れる沈黙。
梅雨特有の湿気を除く換気扇のプロペラ音と互いの呼吸音だけが聞こえる。
太宰さんは座っているから、目の高さが何時もより低くて、私と同じくらいの高さになる。
『太宰さん。大好きですよ』
どこから来たかわからない自信は、自然と私の背中を押した。
いつもと同じ台詞。いつもと変わらない好き。それでも、いつも違う好き。
毎日毎日恋をして、毎日毎日想いを伝える。
「雰囲気を変えたところで、私が靡かないのは知っているだろう?」
『勿論です』
いつか、例え産毛が揺れる程度でも靡いてくれたなら。
「さてと、それじゃあ
『え、いいんですか?』
「私そんなに食べれないから」
確か給湯室にフォークがいくつか... と太宰さんが云い終わる前に走る。
「流石、速いね」
『お褒めに預かり光栄です!!』
太宰さんの頼みですから!
Happy Birthday Osamu Dazai→←こ・ネ・タ
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宮古みなこ(プロフ) - すきです‥!!!太宰さんが、太宰さんが地の文で少しデレてるというか本心を晒してる節があるのが物凄く好きです。。。信者ちゃんめちゃくちゃ可愛くて死ぬほど応援してます。ちゅやには贈り物とかしたのかなとか考えると!かわいいです!これからも応援してます!!! (2021年8月25日 0時) (レス) id: 3762c357ba (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 続きが凄く楽しみです!無理せず頑張って下さい! (2021年8月24日 14時) (レス) id: b8554bb3a6 (このIDを非表示/違反報告)
サヤカ(プロフ) - あやさん» えへ〜そんなぁ((( 構成はずっと妄想してたので、書けて良かったです (2021年6月23日 22時) (レス) id: 560ee3c2e1 (このIDを非表示/違反報告)
サヤカ(プロフ) - 心咲さん» 現実ですよ 番外編ですけど( *´艸`) (2021年6月23日 21時) (レス) id: 560ee3c2e1 (このIDを非表示/違反報告)
サヤカ(プロフ) - メノウさん» 面白い質問ありがとうございました!! ねぇ〜信者ちゃん死んじゃうんですよ^^ 返信遅くなってすみませんでした。 (2021年6月23日 21時) (レス) id: 560ee3c2e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サヤカ | 作成日時:2021年5月7日 13時