降谷零 中編小説＊2

結愛シリーズ【怪盗】＊上 ページ46

安室心結こと、
降谷結愛です！



今日はなんと怪盗キッドらしき人物の尾行をしています！

コナンくんに教えると面倒なことになりそうなので一人で頑張っています！



「きみ迷子なの？」

「お母さんとお父さんは？」

「お使いかな？偉いね」



街中を歩き回っているとすれ違う人達や、パトロール中の警察官さん達に声をかけられたりと……





いつの間にか見失ってしまいました





テンションが下がって
トホトホと歩いているとまた声をかけられました



さすがにイライラしたのでその人にテキトーに返事をしていたら、いつの間にか抱き上げられていて口を手で塞がれ声が出せません！



暴れても何しても離れてくれない



ヤバイと思いランドセルに着いている猫のキーホルダー型の防犯ブザー兼お父さんへの緊急事態…なんとかを送る機械に手を伸ばす





「警察官のお兄さんー！女の子がー！」





猫のキーホルダーを触る前に女の人の声が聞こえてきて、私を拐おうとした人が逃げていきました

ほっと息を吐いて声がした方を見ると私が尾行していた学生服のお兄さんがいました！



「オメェー大丈夫か？」

『怪盗キッド！』

「な、違うから！声がデカイ！」

『だってそれ昨日私があげたバンソーコですよ！』



お兄さんのほっぺには水玉のバンソーコが貼ってある
真ん中に"結"と書かれているのですぐに分かった

思い当たることを言っていけばため息をついたお兄さん



「…誰にも秘密だぞ」

『わぁ！ファンです！サイン下さい！』



ランドセルからお気に入りのノートを取り出してお兄さんに渡すと可愛いトレードマークのキッドを描いてくれた


『ありがとう！』といってノートを抱き締めると、「あの人有名人？」とか聞こえてくる。周りがざわざわする



『…私と歩いてるとバレちゃうかも』



きょろきょろと辺りを見回してみる

知り合いの公安さんはいないけど私の容姿は目立つからお父さん達の耳に入るのは早い



「俺が知ってるやついるか？」

『んー、中森警部や目暮警部は今日は休みだから…捜査一課とか公安警察とか探偵さん達は…………』



指を折りながら考えていると、お兄さんがげっそりした顔をする




お兄さん………お兄さん…



『あ、お兄さん新一さんに似てる！』

「名探偵のことか？東の高校生探偵の工藤新一」



「ちょっと待ってろ」と言って裏路地に入っていくお兄さんを眺めて、『あれ？コナンくんの正体バレてる？』と疑問に思う

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