降谷零 中編小説＊2

【公安ホームズ】＊3※何でも大丈夫な方のみ見てください※ ページ35

(人1)が日本に帰ってきて3日が経った



今日は午後から休みをもらい有給中の彼女の家に行く

彼女が有給前にオフィスに顔を出した時「話し合おう」と言ったがまったく話が出来る空気ではなく流れそうになっているが、ここで流される訳にはいかない


彼女は自由奔放で鈍感で推力バカで事件に首を突っ込んで無茶ばかりする
人の話を最後まで聞かないで自分だけで全て決めて行動する


そんな彼女に今まで振り回されてきたがきちんと話し合おうと思う






「…………(人1)、何している？」

『あー零！ちょうどいい所に！あそこの本取って！』



工藤邸の玄関を合鍵で開け(新一くんから貰った)リビングへ向かおうとしたが廊下に沢山の本が散らかっていた

辿っていけば書斎の扉が開いていて(人1)がいた

彼女は身長が低く本に手が届かずに脚立の上を爪先で立っていた

ぐらぐら揺れている脚立に危ないと早足で向かうが遅かった



ドジな彼女は脚立から落ちた



『ナイスキャッチ！…………でも痛いかな』

「…………危ないことはするなと言っただろ」



落ちる前に手を伸ばし彼女を受け止めるが、痛めている左足では支えきれずに俺は床に背中を打った

俺の上に彼女が乗っかる形になり久しぶりに触れる彼女は暖かかった



上半身を起こし床に座ったまま彼女を抱き締めた



『零？』



当たり前だが鼓動が聞こえる
規制正しい音に安心していると


何を思ったのか彼女は俺の背中をぽんぽんと叩く


黙ったままそうしていると玄関が開く音がしてバタバタと足音が聞こえてくる



「きゃー！仲良くしてるじゃないの！新ちゃんが深刻だって言うから飛んできたのに♡」

「…………仲直りしたんだ」

『あ、お母さん久しぶりー！』



工藤有希子さんが新一くんの腕にくっついて書斎に入ってきた
(人1)は俺の腕をすり抜けて有希子さんに抱きつく


その場に座ったままため息を吐いて頭を抱えた



「なになに？結婚はいつするの？式は日本でするの？新居は？子供はまだなの？」

『んー？私する気ないけど？』



さらっと言った(人1)の一言で静まり返った書斎

「え？」と声をあげた有希子さんと動揺する新一くん、話す前にフラれた俺はどうしたらいいだろう



「えーと、(人1)ちゃん？零くんと結婚しないの？」

『うん』



まるで『当たり前でしょ？』と俺に同意を求めてくる彼女
黙ったままの俺に疑問に思ったのか首をかしげた

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