【童顔】＊下 ページ32
『私の高校はセーラー服だったのでブレザーに憧れてたんです！』
「…………」
『……そんな目で見ないでください』
制服を見せびらかすようにくるくる回る
少し高めの声で憧れだと言えば、哀れみの目で見てくる降谷さんに心が痛くなる
確かに今年で26歳になる私が学生服とかコスプレかよ！ってなったけど………かわいいし…誘惑には勝てなかった
「…………黒タイツ」
『紙袋に一緒に入ってました』
「ホー」
『局長も分かってますね。私も流石に女子高生の前で生足を出す勇気はなかったので助かりました』
今の子は足細いし白いし……自分に自信がないわけではないけれど同僚に見られたら恥ずかしすぎて顔を見れない
降谷さんは私を上から下まで確認すると口許に手を当て真剣な顔をする
「童顔だな」
『降谷さんには負けますよ』
私が気にしていることをさらっと言う降谷さんに、彼も気にしていることをズバッと言ってみる
「は？」
『すいませんでした』
本気で怒りそうな降谷さんにヤバイと思って謝るとタイミングよく「すいません」と女性の店員さんの遠慮がちな声が聞こえた
降谷さんは安室さんに戻って仕事を再開する
私は女子高生達の元へ帰りサンドイッチを食べる
美味しい！
「ちょっと！安室さんと知り合いなの！？」
『以前、探偵の彼に依頼をしたんですわ』
興奮気味で聞いてくる園子ちゃんに適当に答え
「なんの依頼をしたんだ？」
『ストーカーを捕まえて欲しいと』
興味津々な真純ちゃんに大したことないと伝える
「それから大丈夫なの？」
『ええ、流石でしたわ』
心配そうに蘭ちゃんが言葉を選んで聞いてくる
ポアロの閉店時間まで4人でお喋りしていたら安室さんが私の頭をなで「彼女は僕が送りますね」と笑顔でいい裏に戻っていった
女子高生の恋バナの盛り上がりについていけなくなる
「……喋り方」
『私じゃないですよ。局長達が考えた設定です』
どこぞの令嬢で箱入り娘、高飛車でお嬢様喋り、黒髪を毛先だけくるくる巻いて大人っぽく見せ近寄りがたい雰囲気を醸し出す
それが白石(人1)の設定らしい
あ、もちろん名字は偽名ですよ
降谷さんの愛車に乗りシートベルトを閉める
ちらっとミラーを見れば女子高生4人と女性の店員さんが一緒に手を振っていた
「……馴染んでるな」
『……馴染んでますね』
降谷さんと二人同時にため息をつく
コナンくんに正体ばれてるなんて絶対に言えない
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 91人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
憂(プロフ) - 無銘さん» ご指摘ありがとうございます。訂正致しました。 (2017年11月30日 13時) (
レス) id: d461347606 (このIDを非表示/違反報告)
無銘 - 公安ホームズについてですが、志保が夢主より年下の場合、その旦那に当たる赤井は夢主の弟にあたります。つまり、降谷からしても赤井は弟になるので、兄と言う表現は間違ってますよー (2017年10月13日 23時) (レス) id: 9e2dbad905 (このIDを非表示/違反報告)
憂(プロフ) - りんさん» りんさんいつもありがとうございます！ (2017年8月17日 15時) (レス) id: d461347606 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続き楽しみにしてますやっぱり話が面白い!! (2017年8月17日 15時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
憂(プロフ) - 零音さん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (2017年7月30日 5時) (レス) id: d461347606 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：憂 | 作成日時：2017年7月11日 23時
