降谷零 中編小説＊2

【デートは強引に】＊1※相手はベルモットです※ ページ17

黒のドレスを纏って煙草を吸っている女性と
黒いスーツに身を包んだ男性が



月の光の下で寄り添っている



二人とも金髪でスタイルもよく絵になる



『あー、 ベルモットはいつ見ても綺麗〜バーボンが羨ましいです。二人ってお似合いですよね〜美男美女で目の保養になりますよねー』



遠くにいるバーボンとベルモットを見ながらインカム越しの風見さんに言えば「黙って仕事しろ」と怒られた



ため息をつくともっと怒られました



『はー仕事しよ』そう呟くと風見さんに舌打ちされた
ゆっくりとベルモットと潜入中の降谷さんに近づいて声をかける



『すいません。私こう言う者ですが。少しお時間頂けませんか？』



私は鞄から取材記者と書かれた偽名の名刺を出し二人に渡す


少し触れたベルモットの手は冷たくてビックリして手を引っ込めてしまった

くすくす笑うベルモットに恥ずかしさから目を逸らす



決められた台詞を決められた順番でバーボンとベルモットに聞いていく



『ご協力ありがとうございます。では失礼します』



二人から離れようと後ろを向くと手首を掴まれる

背筋が冷たいものが走た



「貴方」低い声でそう言うベルモットにヤバイと警告音が頭に響く
ベルモットの後ろに立っているバーボンも険しい顔をしていた



ゆっくりと顎を持ち上げられる



だんだんベルモットの顔が近づいてくる
綺麗な瞳が真っ直ぐに私を捕らえて離さない



「明日私とデートしましょう」

『…………はい？』



…………ベルモットとデート？私が？
驚きで固まっていると頬に柔らかい感覚がした





ベルモットが私の頬にキスをした





「二人だけでね」





耳元で囁かれた言葉に激しく鳴り響く鼓動



どんどん熱くなっていく体





顔に熱が集まる





何も考えられなくて

私の頭も心も持っていかれた



口をぱくぱくさせ頭を縦に何度も振る



「楽しみにしているわ」


と言ってくすくす笑いながら去っていくベルモットの後ろ姿に目を奪われる



ベルモットはバーボンに「また」と言って人混みに紛れていった



降谷さんが何か言っているが頭に入ってこない



私の手を引っ張って会場から出ると物凄い怖い顔で怒られた気がする





あした…………明日…………
ベルモットとデート…………！！



『きゃーーー！！！！』


「桜井！話を聞け！！」




その後、何故か風見さんが来て怒鳴られた

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