Story__7 ページ9
｢マオ、マチ…｣
｢A！会いたかったぁ！｣
正面から抱き着かれ、少し慌ててしまう。
同性でも見とれてしまうその容姿は、自分より小さく、華奢な体をしていた。
…しかし彼女は、私のことを誤解しているのだ。
マオの中で私は男なのだから、抱きつくのはさすがに無防備である。
マオにデコピンをしながら安心していると、マチが睨みを効かす。
｢何もされてないみたいだね。
…ヒソカ、この子達に手出したら容赦しないよ｣
｢話しかけただけなんだけどな…♤
そこまで言うなら分かったよ♧｣
｢…｣
本当か、と疑いの視線を向けていると、私にもビシッと指を指される。
｢アンタもアンタだよ。こいつに話しかけたらすぐに逃げな。いい？｣
｢あ、あぁ…わかった｣
身長は彼女の方が低い筈なのだが、その剣幕と圧に負けた。
返事をすれば心配されていた事がわかる。
旅団の中でも特に、仲間想いなのだろう。
やっと収まった、と一息つくと影は消えていて、ヒソカは既に姿を消していた。
その代わりに、足元にあの本があった。
拾い上げて埃を払うと、マオが怪訝な顔していた。
｢どうしたの？その本｣
｢探索してた時に見つけたんだ｣
｢それは…多分団長じゃなくてフェイタンの本だね｣
｢フェイタン？｣
｢前に珍しく推理小説を盗ったって話してたんだ。
たしか、途中で拷問が入ってるよ｣
買ったのではなく盗んだ、という事実には触れないでおく。
でも意外だ。フェイタンが本を読むとは思わなかった。
｢読みたいなら、自室にいると思うし聞けばいいんじゃない？｣
｢あぁ。そうしてみる。｣
｢私も行くー！｣
｢じゃ、あたしは戻るから。気をつけなよ｣
｢ありがとう。マチ｣
感謝を述べれば、彼女が少しだけ笑っているような気がした。
後ろ姿を見送り、マオを見て
｢さぁ、行くか｣
少し嫌な予感のする彼の部屋へ。
…
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のばら(プロフ) - 名無しさん» いえいえ。これからも応援してます！頑張ってください。 (2018年7月2日 18時) (
レス) id: efdbc48396 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - のばらさん» 初めまして、コメントありがとうございます。先程表記ミスの話を修正致しました。ご報告ありがとうございます。 (2018年7月2日 1時) (レス) id: 3c8a0d7009 (このIDを非表示/違反報告)
のばら(プロフ) - 初めまして。この作品とても面白いです。けど、途中からマオちゃんの名前が(美少女)という風に表示されていて、直して欲しいなって思っています(･_･; (2018年7月1日 21時) (レス) id: efdbc48396 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2018年4月12日 1時
