Story_26 ページ29
｢ステーキ定食、弱火でじっくり｣
何度目かわからないその言葉を口にして、私は奥に入る。
会場に着いたが、まだ誰も居なかった。
こうして見るとやはりただのトンネルにしか見えない。
試験会場というものは改めてシンプルだと思う。
ビーンズかマメだったか、よく覚えていないが彼に1番のプレートを貰い、辺りを見回してから壁際に座る。
この場所を見て純粋に懐かしい、と感じた。
実際にここに来たことがある訳じゃない。
勿論初めてだ。
ただ、この場所はゴンとキルア、レオリオやクラピカの主人公が集う最初の場所。
よくよく考えてみれば凄いところに来てしまったのである。
そんなことを考えていると、少し目頭が熱くなってしまった。
何はともあれ、やっと辿り着いたのだ。…ハンター試験の会場に。
少しの間、ぼーっとしていたがあまりにもすることが無いせいで、私は眠ることにした。
数時間後に来るであろう、彼らを待ち構えて。
…
散々歩き回って、俺は見つけた。
年の近そうな男を。
…否、少年と言うべきか。
同じくらいの子供がいないかと会場をうろついていたのだが、全くと言っていいほど見当たらないのだ。
その中でようやく探し出したのが、眠りこけているコイツ。
少し悔しくなり、呼びかけてみる。
｢おーい、起きろよ｣
あまりにも爆睡している姿を見て困惑している周りの奴らことも考えてやれよ、と思いながら揺さぶると顔が見えた。
一瞬、女かと思うくらいの端正な顔。
｢殺されても知らねーぞ。…なぁ、お前｣
もう一度声をかければゆっくりと目を開いた。
瞳は吸い込まれそうな程、深く染っている。
｢んん…何……え？｣
コイツは俺の顔を見て驚いてる。
つか何フツーに寝てんだ。
時間潰しももっとマシなことあるだろ。
｢何じゃねえよ。何寝てんのお前｣
｢ガキにお前と言われる筋合いはないが…なんだ、まだ試験始まってないのか｣
｢あたりめーだろ｣
もはや喧嘩腰で話し出す。
未だに困惑している周りの視線は気にしない。
｢…まぁ、起こしてくれて助かった。
俺はA。お前は？｣
｢…キルア。"キルア=ゾルティック"｣
この後は何だかんだ仲良くなったが…これが俺とAのとてつもなく変な出会いだ。
揺さぶった時のAの寝顔は、未だにドキドキして忘れられないでいる。
……
ひょっこり…(小声)
ランキング入っててビビりました。感謝です。
あと修正のほう終えました。
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のばら(プロフ) - 名無しさん» いえいえ。これからも応援してます！頑張ってください。 (2018年7月2日 18時) (
レス) id: efdbc48396 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - のばらさん» 初めまして、コメントありがとうございます。先程表記ミスの話を修正致しました。ご報告ありがとうございます。 (2018年7月2日 1時) (レス) id: 3c8a0d7009 (このIDを非表示/違反報告)
のばら(プロフ) - 初めまして。この作品とても面白いです。けど、途中からマオちゃんの名前が(美少女)という風に表示されていて、直して欲しいなって思っています(･_･; (2018年7月1日 21時) (レス) id: efdbc48396 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2018年4月12日 1時
