Story_13 ページ15
無難にホワイトシチューを作ることにした。
ここで王道のカレーを作らない理由は、単純に私が嫌いだからである。
使える野菜を取り出し、水が出るか確認してから洗い、丁度良いサイズに切っていく。
猫の手なんて知らない。
私の辞書には包丁の使い方など乗っていないのだ。
半分ヤケクソになりながらも、作り進めているとまた視線を感じた。
この感覚は初めてではない。先程のような、何か…
｢さっきぶりだね♧A♡｣
｢うわッ！？｣
包丁を手に持っていたため、驚いた私は隣に立っていたヒソカに刃先を突き出してしまった。
しかしコイツはビクともせず、私の事をただじっと見ている。
…気色悪い。
マチの言葉を思い出し、逃げたくなったがホワイトシチューも放っておけない。
｢…向こうへ行ってくれ｣
｢い、や、だ♢と言ったら？｣
｢調子乗ってんなよお前……あぁ悪い、少し本音が｣
この変態レベルになるともはや本音が抑えきれない。
一応謝ったが、よく見ると彼の顔は唖然としていた。
｢君って、そんな顔もできるんだ♧｣
｢…え？｣
｢さっきの表情…すごく良かった…♥｣
気づけば、段々恍惚とした顔に変わっていたヒソカに後退りをする。
｢お願いだから近寄るな！！｣
｢うーん…♢このシチューを分けてくれたらいいよ♧｣
｢やるから、その顔もやめろ…｣
興奮しきっているその姿は、完全に危険人物だ。
ようやく離れてもらい、鍋に火をつける。
急いで作らなければ。ねっとりとした視線を長時間感じるのはゴメンだ。
私は頭を抱えながらも、また作り始めた。
…
｢美味しいね♡君、料理出来たんだ♢｣
｢一言余計だな｣
本当は一緒に食べたくなかったが、後で冷めたものを食べる気にはなれなかった。
パク、パクとスプーンを口に運ぶ彼は少しばかり幼く見える。
普段のピエロルックを変えて、髪を下ろせば文句無しなのに。
そう思いながら私も食べているとおかわり、と言われた。
｢自分で入れろ｣
｢冷たいなぁ♤｣
｢あぁそう。…？｣
ヒソカとは別の視線を感じて横を向くと、他の団員達数名が私を哀れむような目で見ていた。
本当に悲しくなるからやめてほしい。
…
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のばら(プロフ) - 名無しさん» いえいえ。これからも応援してます！頑張ってください。 (2018年7月2日 18時) (
レス) id: efdbc48396 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - のばらさん» 初めまして、コメントありがとうございます。先程表記ミスの話を修正致しました。ご報告ありがとうございます。 (2018年7月2日 1時) (レス) id: 3c8a0d7009 (このIDを非表示/違反報告)
のばら(プロフ) - 初めまして。この作品とても面白いです。けど、途中からマオちゃんの名前が(美少女)という風に表示されていて、直して欲しいなって思っています(･_･; (2018年7月1日 21時) (レス) id: efdbc48396 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2018年4月12日 1時
