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それにしても、吸血鬼と人狼か。
「個人的に……その二つを聞いて思い浮かぶのは、『ヴァン・ヘルシング』ですね」
そう言うと、パンダ王子ことナカム君が少しムッとした顔をした。
「あれ、最終的に吸血鬼が狼男に負ける映画じゃん」
おお、私たち世代からしたらちょっと古い映画だけど知ってるんだ。
謎の感動。
「せめて、『トワイライト』シリーズじゃない？」
「すみません、恋愛映画にはあまり興味なくて」
そちらは吸血鬼と人間の少女の恋を描いた映画だ。
吸血鬼贔屓ということは、恐らく彼はそちら側なのだろう。
「ちなみに一応聞きますけど、誰がどれなんです？」
「ナカムとオレ、シャークんが吸血鬼。で、ぶるーく、スマイル、きりやんが人狼だね」
微笑み王子改め、きんとき君が丁寧に教えてくれた。
なるほどなるほど。
「……で、それを真に受けると思います？」
「でしょうねえ」
困ったような笑みを浮かべるきんとき君は、とてもそんな怖い人には見えない。
吸血鬼のイメージと正反対過ぎるし。
「ていうか、日出てるのにピンピンしすぎでは？」
「は？まさか、『吸血鬼は陽の光に当たると灰になる』、ってやつ？いつの時代の話してんだよ」
やれやれ、と小馬鹿にした表情のシャークんに、今度は私がムッとする。
「創作物における吸血鬼や人狼の設定は、大半はフィクションだぞ。一応、祖先の時代はそうだったこともあったようだが」
そう注釈をつけてくれたのは、スマイル君だ。
うーん、文学少年のイメージ通りの知的キャラ。
とりあえず、現代の吸血鬼は日光が平気ということは分かった。
「話の出来としては悪くないですし、私結構そういう系のフィクション好きですけど……。流石に、実在を信じるほどでは」
「＜
あははー、と笑うぶるーく君はまぁ確かに、大型犬というイメージはしっくりくるが。
「その＜
「吸血鬼の基本的な能力の一つかな。血を吸う相手を力づくで襲うより、向こうから来てくれた方が楽でしょ？得手不得手はあるけど、ほとんどの吸血鬼は使えるよ」
うーん、それっぽい。
どっちかっていうと夢魔っぽいが。
「ただ制限があって。『こちらの正体が吸血鬼だと知られている』『他の吸血鬼と契約を交わしている』、この２つの場合は＜
ふんふん、と頷きながらナカム君の話を聞く。
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橘(プロフ) - れいさん» コメントありがとうございます！励みになります。 (2022年11月6日 5時) (
レス) id: 0b8a193a96 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - とても面白いです続き楽しみにしてます (2022年11月4日 22時) (レス) @page26 id: 238b034c25 (このIDを非表示/違反報告)
橘(プロフ) - すいみん。さん» コメントありがとうございます！自分なりに意識してる部分なので、そう言って頂けるととても嬉しいです……！なるべく早く更新できるように頑張りますー！ (2021年9月13日 1時) (レス) id: ba43170f7a (このIDを非表示/違反報告)
すいみん。(プロフ) - ｱﾜ…めちゃくちゃ面白いです。詳しく周りの様子や自分の気持ちなどを書かれてるためか、なんかすごい自分がその小説の中にいるのではないか?と思ってしまいます。次の更新待ってます!頑張ってください! (2021年9月12日 23時) (レス) id: 89ac922806 (このIDを非表示/違反報告)
橘(プロフ) - 狛村さん» コメントありがとうございます！励みになります……！！シンプルに面白いと言って頂けるのが本当に嬉しいです。更新頑張りますね！ (2021年9月9日 15時) (レス) id: ba43170f7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：橘 | 作成日時：2021年9月8日 9時
