38話 ページ39
張り詰めた空気でお互いを睨みつけている神野とAの様子に、周りの生徒たちもただ黙っていることしかできなかった。
神野「…お前がこんなバカな行動を起こすとわな。」
『…反抗期ですかね』
神野を睨みつけたままそう言うAに、余計空気が張り詰める。
神野「佐倉蜜柑とともに、お前もただでは済まないと思え。
処分は追って伝える。」
神野はそう言い、教室から去ろうとした。が…
バチッと再び音が響いたのだ。
それに蜜柑とA、そしてクラスのみんなが驚いた。
バタンと倒れたのは神野だ。それを見たAはバッと蛍の方へ振り向いた。
『今井…!何やってんだよ』
蛍「バカに罰を与えただけよ」
蜜柑「ほ…蛍っ」
そう言う蛍の手には、先ほどAが渡した布があった。
その布は、電気を吸収するだけでなく、吸収した電気を放出することも可能なAの発明品だった。
倒れた神野に、一部の生徒が医務の先生を呼びにいったところで蛍は蜜柑とAの手を掴み、逃げた。
蜜柑「わっ」
『うおっ』
それをみんなポカンと口を開け見ていた。
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蛍「まったく……
あんな危険な目のつけられ方するなんて、蜜柑あんた一体神野になんかやらかしたわけ?」
蜜柑「ウ…っウチな何もやらかしてないよっっ」
蛍「…たく」
『今井もあんなトドメを刺すようなことして、罰則は免れないぞ?』
蛍「それはあなたもでしょ?」
蜜柑「蛍 A
ウチのこと庇ってくれてありがと…っ」
蛍「…別にあたしは何もしてないわよ
ただ今日は綺麗な青空だし、こんな日に授業聞いてんのがもったいなくなっただけ」
『俺も、ただものすごくイラついて思うがままに動いただけだし。
…本当に反抗期きたか?』
笑いながら言うAと少し照れているような蛍に、蜜柑はこの2人がいれば大丈夫だと少し前までの不安は飛んで行ったのだった。
そして蛍とAは、1週間の降格処分を受け2人共にシングルへとなり、食事の内容が少なくなったため蛍はさらに少ない蜜柑のご飯をカツアゲするのだった。
蜜柑「鬼やあんたーっっ」
『あはは…』
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________…
その日の夜。
Aはベットに横たわり、右腕についているブレスレットを上に掲げ、それを深刻そうに眺めた。
あの時、ブレスレットは確かに熱を持った。
その時に見えたあれは、現実か、それともただの幻影か。
“『…っ泉水兄さん!!』’’
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toyo3633(プロフ) - こんにちは、この小説を楽しく読ませてもらっています。学園アリスの特に男主ものが大好きです。これからも更新お願いします。 (2021年5月22日 18時) (レス) id: 5efbced553 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カワサン | 作成日時:2021年5月10日 2時