変えられない過去。無くなった未来。 (ページ20)

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19話ページ20

蜜柑「でもひよこ泣いてるし、なんか不安そうやし。ヒヨコゆーたら赤ちゃんってことやろ
そんな可哀想な方法で大人しくさせんのいややったし、だからあんたに協力してほしいねん。
あんたなら何とか出来るって聞いたから…」

蜜柑の優しい言葉に、少し驚いた流架は蜜柑の印象が少し変わったようだった。

蛍「嫌なら別にいいんだけど。私とり肉好きだし」

蜜柑「わーーーーっっ」

『今井は少し空気読めよっっ』

蛍が吹き矢をひよこに向けるのを慌てて止める蜜柑とA。
飛田と流架は口を開けびっくりしたように固まっていた。

結局、協力することになった流架は、蜜柑達に見るなと釘を刺しピヨに近づいて行った。

しかし、あっさりと約束を破り、4人はこっそりと流架の様子を覗いていた。

飛田「そういえば僕、流架君のアリスまのあたりにするの初めてだ」

蜜柑「へ」

蛍「私も。クラスの人間でも見たことある人あまりいないみたいよね…」

『秘密主義みたいなとこはあるよな。…俺は見たことあるけど』

飛田「流架君ってA君と棗君以外の人と話したりするの見たことないし、棗君とはまた違った…謎な人っていうか
ホントのとこ…みんな流架君のことよくつかめてないんだ。冷淡なカンジかと思ったらいきなり大胆な事したり、ホントの流架君って一体どんな人なんだろう」

『…悪いな流架』

これがきっかけになればいい。

本当の自分を隠す流架が変わって、自分を見せられるようになって。
それが良い連鎖を生んでくれれば、きっと…

何か、変わるんじゃないか。

ザ…とピヨの前に立つ流架。

その様子を覗き見る4人。

そして…

流架「…なんて産毛が素敵なひよこちゃん……っ♡」

ピヨ「ピヨ……♡(翻訳不可能)」

流架「一緒に……あーそーぼーう～～～♡」

顔を極限まで緩め笑顔でピヨと戯れる流架の姿に、ピシッと固まるA以外の3人。
Aはそれに我慢できず、クスクス笑った。

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＿＿＿＿＿＿＿＿…

「棗さんっさっき森を透視した奴が言ってたんですけど流架君、あの3人に捕まってるみたいですっ」←Aはカウントしない

棗「……」

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ピヨが無事、中等部飼育係の人に連れて行かれ、泣く泣くお別れした流架。

「「「………」」」

…それを一部始終見ていた4人。

流架は約束を破ったAを含めた4人に怒っていた。

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